女性同士の職場は「脅威感じさせない」「陰口に同意せず」で乗り切る【50代からの人間関係のコツ】

働く形態はそれぞれでも、睡眠時間を除くと1日の中でかなりの時間を費やしているのが職場という人も多いのではないでしょうか。場合によっては家族よりも長い時間を過ごす職場の人間関係がうまくいくかどうかは、人生の質にも大きく関わってきます。

職場の人間関係

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そこで、精神科医の水島広子さんに、職場の人間関係を円滑にするためのコツを教えてもらいました。

仲間外れは困るけど、派閥で面倒な付き合いはしたくない

女性が多い職場で多い悩みが、派閥に属するかどうかということ。面倒な付き合いはしたくないけど、仲間外れにされるのも嫌だし…。付き合い方が難しいところです。

◆派閥とは、「不安」を抱えた集団

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「派閥があると、いない人の陰口を聞いたり、ランチを一緒にとらないといけないなど、面倒なことも多いですよね。派閥を作っている女性は、脅威に敏感ですから、ちょっとした意見の違いがあると敵と見なされてしまいます」(水島さん・以下同)

できれば、派閥に属さず穏やかに過ごしたいものですが、対応を間違えると職場にいづらくなるなどの問題も出てきます。

「派閥に熱心な女性の言動のエネルギーは『不安』です。もともと男性中心の社会で、以前は女性にとって結婚が大きな意味を持っていたため、『誰に選ばれて結婚するか』が女性の人生の質に直結していました。

女性同士で足の引っ張り合いをするのは、誰に選ばれるかで自分の価値が変わってしまうという運命を背負っていたからなのです。つまり、派閥に熱心な女性は『自分は選ばれないのではないか』という不安を抱えた人だといえます」

◆派閥の女性には、自分を脅威だと感じさせない

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では、派閥に属さずうまくやっていくにはどうしたらよいのでしょうか。

「ポイントは派閥に熱心な女性に対し、脅威を感じさせないことです。『あなたを脅かす存在ではない』ことを伝えることが大切で、派閥をバカにしたような態度を見せると、脅威と見なされたり、嫉妬されたりすることになります」

◆女性の嫉妬心は他人との比較で起こる

人間なら多かれ少なかれ嫉妬心は持っているものですが、男性と女性の嫉妬心には違いがあるといいます。

「男性は課題達成型なので、仕事のできる同僚などに嫉妬心を覚えます。女性の場合は、人との関係性を大事にするので、他人と比べて自分が下だと感じだときに嫉妬しやすい傾向にあります。

ですので、断るときは、『私、変わっているから』などと人間関係が苦手なタイプであり脅威でないことをアピールしたり、『今月は雨漏りの修理代がかかっちゃって、お金がピンチなの!』などと下手に出るとよいでしょう」

◆陰口は「それは大変だったね」と受け止めればいい

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そして、対処を間違えるとトラブルに発展しかねないのが、いない人の陰口を言っている人に対しての付き合い方です。うっかり同意してしまうと、後々、自分が悪口を言ったと誤解されてしまう可能性もあります。

「『人の陰口を言うなんていけないわ』などとその人に向かっていうのは人間関係を考えると最悪なので、できればその場からフェードアウトしたいところです。その場を離れられない場合は、『あの人、最悪』などと悪口が始まったら、『それは大変だったね』と受け止めてあげましょう。

『最悪』と言っている以上、この人は最悪と感じるほどの体験をしたんだなと理解し、悪口の対象者については一切コメントをしないのがベストです」

偉そうな物言いの上司に腹が立ち、ストレスが溜まる

職場の人間関係といえば、同僚だけでなく上司との関係もありますが、「偉そうに振る舞う男性上司に腹が立ち、ストレスが溜まる!」という女性も少なくありません。

「ムカつく気持ちはわかりますが、ムカつくという目で見ていると気持ちもどんどんヒートアップしていまいます。上から目線で威張っていないともたないくらい小心者なんだなと思うと、少しは気持ちも収まり、生きるのが楽になります。嫌な人のことを深刻に考えるなんて、時間がもったいないですよ」

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◆被害者ぶりながら、ストレスであることを伝える

そうはいっても、強い口調で命令されたり、嫌味を言われることが続けば、我慢も限界に達してしまうこともあるはず。

「そんなときは、『私、打たれ弱くて』『うちの父がすごく怖かったから、男性全般が怖いんです』など、被害者ぶるというのはひとつの手です。あしらいたいときは、『私、気がきかないタイプなのでごめんなさい』で十分です」

職場には、気の合わない人や嫌いな上司がいるものですが、ちょっとした心がけで人間関係がスムーズに。ストレスを溜め込む前に、ぜひ実践してみましょう。

教えてくれたのは:精神科医・水島広子さん

水島広子

精神科医。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)。日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。2000年6月から2005年8月まで、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。『50代からの人間関係』(PHP研究所)、『夫婦・パートナー関係もそれでいい。』(創元社)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)など著書多数。http://www.hirokom.org/

取材・文/青山貴子

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