年末年始の風習|年末の大掃除、新年のお屠蘇やお雑煮にはどんな意味がある?

さまざまな年末年始の風習は、新年の幸運を願う気持ちを形に表したもの。数ある中でも、今回は実践しやすい風習を和文化研究家・三浦康子さんに教えてもらいました。

お雑煮

年末年始の風習は、新年の幸せを願う意味を持つ(写真/アフロ)

年末に大掃除を行ったり正月飾りをあしらう理由

「正月には、新年を司る年神様がやってくるといわれています。12月13日のすす払いに始まり、1月15日の小正月までが、年神様をもてなす一連の行事なのです」(三浦さん・以下同)

年末に大掃除を行ったり正月飾りをあしらうのは、年神様を迎える準備であり、年明けに祝箸でおせちやお雑煮を食べるのは、年神様と一緒にお祝いする意味がある。ほかにも、年越しそばを食べたり、お屠蘇を飲むなど、風習の一つひとつに幸せを願う意味が込められている。

◆初化粧や初門出などを大切にする

「風習に限らず、年が明けて初めて行うこと、たとえば『初化粧』や『初門出(初めて家から出ること)』などをないがしろにすると、一年を通して物事を軽んじた態度になるとされています。一年を大切に過ごす決意を表すために、気持ちを込めて行動しましょう」

大みそかの年越しそばや年の湯に込められた意味

◆大掃除で家を清める

キッチンの大掃除のイラスト

大掃除は、本来「すす払い」が行われていた12月13日頃にゆとりをもって始めるのがベスト。忙しくて時間がない場合でも、命を支える食事作りの場である台所だけは行いたい。

◆年越しそばにはねぎをたっぷり

年越しそばのイラスト

薬味のねぎには、ねぎらう意の「労(ね)ぐ」、祈る意の「祈(ね)ぐ」、神職の「禰宜(ねぎ)」という言葉にかけて、一年の労をねぎらい、新年への祈りが込められている。

◆年の湯で一年の垢を落とす

大みそかにお風呂で一年の垢を落とせば、新たな気持ちで新年を迎えられる。ゆったりした気分で入れるよう、多めに時間を確保したい。普段はシャワーだけという人も、年の湯ではぜひ入浴を。

お屠蘇、おせち、お雑煮にはどんな願いが?

◆お屠蘇で家族の健康を願う

お屠蘇とは、みりんや酒に生薬を漬け込んだ薬酒のこと。本来は年少者から順に飲むと、若い人の生気が年長者にうつり、家族全員が元気に過ごせるといわれるが、いまは感染症対策のため飲むまねに留めて。

◆若水で邪気を払う

新年に初めて汲む水(若水)は邪気を払う力があるとされる。水道水やペットボトルの水でよいので、ボウルなどに多めに汲み、お雑煮のほか、お茶や口をすすぐときにも使うとよい。

◆祝箸で年神様と食事

祝箸のイラスト

両側が使える祝箸は、年神様とともにおせちやお雑煮を食べるものとされる。大みそかに、家族の名前を箸袋に書いて神棚か年神様が宿る鏡餅に供え、元日から松の内の間はよく洗って使う。

◆三ツ肴とお雑煮はマスト

三ツ肴のイラスト

おせち料理では、“まめに働き、暮らす”意味をもつ「黒豆」、子孫繁栄を表す「数の子」、五穀豊穣を願う「田作り」の三ツ肴は最低限食べたい。お雑煮は鏡餅に宿った年神様の魂を分けてもらう意味があるため、おせち料理とともに欠かせない一品。

新年の元日、2日にやったほうがいいこと

◆ものを新調する

ニットと歯ブラシのイラスト

元日には、身につける服や健康を維持するための歯ブラシなどを新しくおろすと、無病息災で過ごせるといわれる。年内に準備しておくとよい。

◆手帳に書き初めを

抱負を書いた手帳のイラスト

「事始め」の日である1月2日には、何かを初めて行うのがよいとされる。書き初めも筆を使わず、ペンで手帳に一年の抱負を書くだけでも効果的。

教えてくれた人:三浦康子さん

和文化研究家。All About「暮らしの歳時記」ガイドをはじめ、メディアや教育分野で活躍。http://wa-bunka.com/

取材・文/スペースリーブ(加藤瞳) イラスト/細川夏子

※女性セブン2020年12月17日号

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