体が冷えると老ける!”冷え老け”を防ぐ生活習慣、食べ物、簡単ストレッチ

冷えは万病のもと。ただし、冷えた体は、病気になる前に、急激に老いていくことをご存じだろうか。気になるお腹まわりも、肌も、コリや痛みも、すべて「冷え」のせいなのだ。鏡の中の自分にギョッとしたことがあるなら、冷え取りが若返りの第一歩だ。

寒そうに体を抱える女性

冷えは病気の前に老いを招く

自粛生活で冷えやすい環境に

年を取れば、体が衰えていくのは仕方ないこと。くすんだ肌にパサパサの髪、グルリと“浮き輪肉”のついたお腹まわりはもうあきらめた。ブラにぜい肉ののった背中を丸めて、腰の痛みに耐えながら「よっこいしょ」。あれ、なんだか私、年齢よりも老けていないかしら──。

もしかしたら、その“老け見え”は、すべて「冷え」のせいかもしれない。

そもそも、夏は汗をかいた体が冷房で冷やされたり、冷たいものをたくさん摂取したりして、体が内側から冷えやすい。

◆”一日中座りっぱなし”で骨盤が後傾

さらに、「自粛ムードが長引く昨今は、より冷えやすい環境にある人が多い」と、理学博士で全国冷え症研究所所長の山口勝利さんが話す。

「家にいる時間が長くなり、長時間パソコン作業をする人や、一日中ソファに座りっぱなしで脚を組んで過ごす人が増えています。この習慣は骨盤を後傾させます。すると、骨盤に守られている内臓がうっ血し、冷えやすくなる。“いまは運動できないから、太らないようにカロリー計算をしている”という人でも、こうした冷えによってぜい肉がついて老化が進んでいることには気づかない」(山口さん・以下同)

冷えは思わぬところからやってきて、私たちから若さを奪う大敵なのだ。

「冷えると老ける」理由とは?

服の上からお腹の肉をつまむ女性のウエスト写真

冷えが”浮き輪肉”を招く(写真/アフロ)

「女性の年齢は背中に出る」とよくいうが、山口さんは、「体温が低い人は、後ろ姿でもひと目でわかる」と話す。

「寒い日に体が縮こまるように、冷えると全身の筋肉や関節が硬くなります。特に背中の筋肉や肩甲骨には顕著に出るため、こわばったようなぎこちない動きになります。“よっこいしょ”と、一度前かがみになってからでないと椅子から立ち上がれなくなる。たった1度体温が低いだけで、後ろ姿だけで5才は年を取って見えます」

◆体温が下がったままだと自律神経が乱れる

当然、冷えによる血行不良でぜい肉もつきやすくなる。そして、冷えは痛みやコリといった体の不調を感じやすくさせるという。

「体温が下がったままの状態が続くと、自律神経が乱れます。すると、ストレスや痛みへの耐性を司るホルモン『ノルアドレナリン』の働きが低下し、本来の痛みの10倍ほどに感じてしまうのです。“なんだか体が痛くてだるいから”と、体を動かさなくなり、それがさらなる冷えにつながります。また、痛みを強く感じるせいで腕を上げられなくなったり、腰をかばったり、いかにも老けて見える動きが増えることもあります」

自律神経が乱れると腸内環境が悪化し、肌のたるみやくすみ、肌荒れ、髪の傷みも引き起こす。さらに、下腹部のポッコリした“浮き輪肉”も冷えのしわざ。

◆深部体温1℃下がると代謝は11~12%低下

「ウエストのサイズで一喜一憂する人は多いですが、もしウエストが3cm太くなったなら、下腹部は10cmは太っているはず。“へそ下3cm”は、冷えによって最も脂肪がつきやすい部分なのです。深部体温(内臓の温度)が1度下がるだけで、代謝は11~12%も下がる。これはだいたい200kcalで、ご飯1膳分ほどに相当します。

つまり、体温が1度低いまま10日間過ごせば2000kcal、1か月なら6000kcalが、自動的に脂肪として蓄えられる計算になります。1か月でご飯30杯分をお腹にためることになります」

脂肪は一度冷えるとなかなか温まらず、どんどん体を冷やす。すると、さらに脂肪がついていく。下腹部がポッコリしている人は、骨盤が後傾しやすいので、内臓のうっ血も進むという。“自粛冷え”を放置すると、知らず知らずの間に老化が進んでいくのだ。

冷えを防ぐための運動、服装、食べ物

写真/ゲッティイメージズ

では、万全な感染対策のもと、積極的に外に出ればいいのかというとそうではない。公共交通機関も商業施設も、例年の夏以上に冷えやすい環境がそろっているからだ。

「感染予防のため、レストランや喫茶店、商業施設などでは、窓やドアを開け放っているところが増えています。電車やバスなども、ほとんどが常に窓を開けている。すると、外の熱気が入ってくるため、エアコンの設定温度はかなり低くなっています。座る席によっては、非常に強い冷気が直撃することになる。冷房による冷えには、これまで以上に気をつけてほしい」

◆首を冷気から守る

まずは、首筋を冷気から守ることが基本かつマスト。

「外出時には、体温管理用にストールやカーディガン、タオルなどを必ず持ち歩くようにすること。首には太い血管があり、汗をかいた首元が強い冷気にさらされると、あっという間に全身が冷えてしまう。反対に、ストールなどで首を保温すれば、全身を温めることにつながります」

足首にも太い血管があり、首よりも皮膚が薄いぶん、熱が逃げやすい。丈の短いボトムスやサンダルなどをはくことが多い夏は、外気にさらされやすい足首が“盲点”だ。

◆足首を回すストレッチやお風呂も有効

ヨーグルトを食べるなら夜に(写真/アフロ)

座っているときにこまめに足首を回すストレッチを行うことで、冷えを回避できる。そして、その日の冷えはその日のうちに解消すること。

「暑いからといって入浴をシャワーだけで済ませず、毎日湯船につかること。体を温めるには、40度以下のぬるめのお湯に、20分以上じっくりつかるのがおすすめです。頭皮から汗が滴ってくるくらいまでつかるのが理想ですが、心臓に負担をかける恐れがあるので、持病のある人や負担を感じる場合は、みぞおちより下までの半身浴に。湯に大さじ1~2杯の粗塩を入れると温まりやすく、汗が出やすくなります」

食事は、深部体温に大きく影響する。食べ物や飲み物の温度はもちろんのこと、時間にも気を配りたい。

「コーヒーは、たとえホットでも体を冷やす作用があるといわれているので、飲むならせめてアイスコーヒーは避けてほしい。また、ヨーグルトにも体を冷やす作用がある。腸内環境をよくして自律神経を整えることにつながるため、ヨーグルトを食べるなら体温が低い朝よりも、夜の方がおすすめです。もし、朝に食べるなら、朝食後に内臓が温まってから食べたり、食後に温かい飲み物を飲んだりするなどの工夫が必要です」

いまの時期においしいビールは、ジョッキ1杯で深部体温を4度も下げるといわれる。

飲み会では、温かい汁ものや、体を温める作用のあるスパイスのきいたおつまみなどを一緒に食べるように心がけた方がよさそうだ。

山口さんは、「どんなに体温を上げる努力をしても、骨盤が後傾していては効果は半減する」と指摘する。

冷え対策に!バスタオルを使ったストレッチのやり方

写真/ゲッティイメージズ

冷えによってゆがんだ姿勢を正すには、バスタオルを使ったストレッチが有効だ。

【1】バスタオル3枚を、細長い円柱状になるように丸めて、簡易ストレッチポールをつくる。
【2】仙骨の下に【1】を置き、あお向けになって寝転がる。
【3】そのまま両手でひざを抱えて体に引き寄せる。片方ずつでも、両ひざをいっぺんに行ってもよい。
【4】肩甲骨の下に【1】を置き、【2】~【3】を繰り返す。

◆”ながら”で10分続ける、ヒップアップにも

「テレビを見ながらでもいいので、“気持ちいい”と感じられるくらいの強度で、10分ほど行ってください。腸が温まって体温が上がり、温かい状態をキープできるようになります。20~30分も続ければ、1回でもかなりこわばりが解消します。それだけで、2才は若返って見えます」

姿勢が整えば、おのずと筋力も上がり、ヒップアップにもつながるという。

「身のこなしがはつらつと若返った印象になるだけでなく、腸内環境と自律神経が整うことで、肌や髪のツヤもよくなります」

ちょっとしたことで“老け見え”してしまうということは、ちょっとしたことで“若見え”も可能だということ。

新習慣で「体温プラス1度、見た目マイナス5才」を目指そう。

※女性セブン2020年8月13日号

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