免疫力を正常にする生活習慣11|朝6時半~8時の間に日光浴びる、運動は30分を目安に

コロナ禍で重要なキーワードとなった「免疫力」。免疫機能は規則正しい生活で整うもの。しかし、そのごく普通のことが難しい。そこで、免疫機能を整える生活のためのヒントをお伝えします。

朝起きてベッドで伸びをする女性のイラスト

生活リズムを整えるためにも毎日、同じ時間に起きるようにしよう

生活時間の乱れは免疫機能の低下に

ウイルスなどを寄せつけない体をつくるためには、体内時計を正常にするのが先決だ。いりたに内科クリニック院長の入谷栄一さんが解説する。

「体内時計によって、私たちは自律神経や体内ホルモンの分泌をコントロールしています。その時間が崩れると、生活リズムが乱れ、体の不調が表れ、免疫機能も正常に働かなくなります」(入谷さん・以下同)

体内時計が乱れると、不眠だけでなく、疲労感が続き、ひどくなると糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こしてしまう。そうならないためにも次の生活習慣を心がけよう。

毎日同じ時間に起きる

慢性的な睡眠不足は免疫力を下げてしまう。

「睡眠が6時間以下だと、唾液中の免疫物質IgA(外敵の侵入を防ぐ粘膜上の免疫物質)の分泌が低くなり、睡眠時間が少ないほど風邪をひきやすくなるという研究結果があります」

睡眠不足と風邪との関係グラフ

睡眠は7~8時間がいいとされるが、大切なのは眠りの質。

「自分の適正な睡眠時間を知り、良質な眠りを確保するには、何時に寝るかよりも、何時に起きるかの方が大切です。体内時計を正常に働かせるためにも、朝起きる時間を一定にした方がいいのです。毎日、同じ時間に起き、夜、自然と眠くなった時間があなたに適した就寝タイムです」

たとえば、毎日6時に起きて、夜23時に眠たくなる人は、7時間程度が体に適した睡眠時間ということだ。

朝6時半~8時の間に30分太陽の光を浴びる

太陽の光を朝浴びると幸せホルモンの「セロトニン」が分泌され、昼は活動的になり、夜、よく眠れるという話をよく聞く。だが、問題は日光を浴びる時間だ。朝起きてカーテンを開けて、すぐに窓から離れるのではなく、そのまま15分ほど窓の近くにいて、日光を浴びること。セロトニンは朝日を浴びてから約15時間後に分泌されるため、23時に就寝するためには6時半~8時くらいに浴びるのが理想。

窓際で食パンをかじる女性のイラスト

朝、太陽の光を浴びることでセロトニンが出るだけでなく、免疫機能にも重要なビタミンDが形成される

「そのためにも、一度、朝トイレに行って用を済ませ、コップ1杯の水を飲んでから、窓の近くに行くのがスムーズです。朝食も窓の近くで日光を浴びながら摂るといいですね」

朝、口をゆすいでから水を飲む

水分不足になると口の中の粘膜が乾燥してしまい、防御機能が衰えてしまう。しかし、朝、いきなり水を飲むのはNG。その理由は、夜、寝ている間に唾液の分泌が減り、口内は雑菌だらけだから。水を飲み込む前に、口を2~3回ゆすいで、口の中の雑菌を洗い流そう。

コップの水をゴクゴク飲む女性のイラスト

バリアとなる粘膜免疫を保護するためにもオールシーズン水分は意識して摂るように

また、無糖の炭酸水を飲むのもおすすめ。適度な刺激が気持ちをシャキッとさせ、体の目覚めもよくなる。「ここで気をつけたいのが、経口補水液です」と、管理栄養士の塩野崎淳子さんは言う。

「経口補水液は、脱水症状のときに不足するナトリウム(塩分)が含まれているため、大量に汗をかいたり、下痢や食事量の低下がないのに、日常的に飲むと塩分の摂りすぎになってしまいます」(塩野崎さん)

ただの水だと味気ないなら、レモン汁などを加えると、飲みやすくなる。

体温は同じ時間に測って自分の平熱を知る

「平熱は一般的に36~37℃の間。普段、平熱が高い人は37℃でも発熱したとは限りません」(入谷さん・以下同)

体温は年齢、測る時間や体のどこで測るかによっても違ってくる。

「自分は低いなと思っていても、実は正しく体温測定ができていない場合があります。わきの下の場合、斜め下からわきの下のいちばん凹んだところに体温計の先を当てる。測る時間は、いつでもいいですが、平均値を知るためにも、毎日、同じ時間に測るといいですね」

理想的なのは朝と夕方の2回の検温。朝と夕方では体温も違うので、1週間ほど測り、その平均値を出せば、自分の平熱が把握できる。

運動は軽く汗ばむ程度で1日30分が目安

ラジオ体操をする女性のイラスト

体の血流をよくすることで免疫機能はアップする

ハードな運動は、免疫機能を下げるが、適度な運動は唾液中のIgA(ウイルスなどが粘膜内部に入るのを防ぐ抗体『免疫グロブリンA』)の分泌が促されるので行いたい。

「下表にあるように、週5日以上運動をする人は、風邪をひきにくいという研究結果もあります。具体的には、ウオーキングやストレッチ、ラジオ体操、ヨガなど、体に大きく負担のかからないものを30分程度行うことがおすすめです」

適度な運動の目安グラフ

大切なのは、時間を決めて、ダラダラと長時間行わないことだ。

「運動を行う際は、筋肉が動いていることを意識しながら、しっかり動かし、軽く汗ばむくらいが理想的です」

続けて30分間体を動かすのが難しい場合は、1日5分の運動を6回に分けて行う、家事をしっかりこなすなど、工夫して行うことも大切だ。

眠気に襲われたら30分以内の昼寝を

昼食後、睡魔に襲われたら、無理せずに昼寝をしよう。

「30分以内の睡眠をとると、眠気も解消され、頭もすっきりして、その後の活動も活発になります。ただし、それ以上は夜の睡眠の妨げになるので、目覚ましをかけるなどして、必ず30分以内にとどめておきましょう」

昼寝ができない場合はストレッチをするか、ガムをかんであごを動かそう。ガムをかむと唾液の分泌もよくなり、口腔内の粘膜も潤うので、免疫機能の働きもよくなる。夕食後、眠くなる場合は睡眠不足が疑われるので、早めに就寝を。

“冷房冷え”予防に夏でも薄手の腹巻を

冷えは万病のもとといわれるが、低体温では免疫機能の働きも低下気味に。

「日中や睡眠中にお腹まわりを温めると、リンパ球が増えるという研究結果もあります」

夏でもお腹だけは冷やさないように、薄手の腹巻をして、免疫機能の低下を阻止しよう。

笑うことで、免疫機能の働きは上がる

テレビを見て笑う女性のイラスト

山形大学の研究では笑わない人は、よく笑う人に比べ、心血管疾患の発症率が高くなるという

最新の研究では、笑うと免疫機能が高まるという結果も報告されている。

「コメディアンによる笑える映像を見たところ、唾液中のIgA濃度が上昇したというレポートがあります」

寝る前のテレビや夜更かしは推奨できないが、ゴールデンタイムにお笑い番組などを見て、ゲラゲラ笑うのは免疫力を整えるのには効果的。

また涙を流すのも、副交感神経を優位にさせるので、ドラマや映画を見て泣くのもいい。

食事と入浴は就寝3時間前までに

寝る前にお腹いっぱい食べると、消化のためにエネルギーが使われ、睡眠の妨げになることはよく知られている。

「それに加えて、私たちの体は、体温が下がることで入眠する状態に入るため、入浴も眠る3時間前までに済ませましょう。睡眠中は体のメンテナンス時間。副交感神経が優位になると、リンパ球も増え、免疫機能が高まります」

夜、しっかり眠ると疲労も回復でき、免疫機能も整う。睡眠の妨げになる行動は避けよう。

「寝る前にスマホを見ると交感神経が優位になってしまうため、避けたいですね」

寝る前に水分補給を忘れずに

寝ている間に体内の水分が不足しないよう、白湯を飲み、粘膜の乾燥を防ぐことも大切だ。ただし飲みすぎると、夜中にトイレへ行きたくなって、目が覚めてしまうので、コップ1杯程度に。白湯のほか、ノンアルコールの飲料でもいいが、飲酒は良質な睡眠の妨げになるので禁物だ。

メンタルを安定させること

心からリラックスして、いまから眠るぞ、という合図を脳に認知させるためにも、入眠前の儀式を習慣化しておきたい。

「軽いストレッチやヨガは、体をほぐすうえでもおすすめですが、座禅や瞑想でもOK。気持ちを落ち着かせて、メンタルの安定をはかることで、免疫機能が正常に整います」

良質な睡眠で免疫細胞もしっかり働き、免疫力も強化される。

イラスト/別府麻衣

※女性セブン2020年7月16日号

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