免疫力を高める「最強の入浴」7つのポイント|40~41℃のお湯に10~15分ほか

緊急事態宣言が解除され、“コロナパニック”は収束に向かっているかに思える。しかし、ウイルスが消滅したわけではない。特効薬やワクチンが存在しない以上、再び感染が広がらないとも限らない。感染リスクを少しでも下げるためには、いまのうちから免疫力を高めておくしかない。正しい入浴法で、免疫力を目覚めさせるべし!

湯舟に浸かる女性

免疫力を高める入浴のポイントは?(写真/PIXTA)

【目次】

免疫力を高めるのに効果的な入浴法とは?

入浴している女性

写真/ゲッティイメージズ

自粛生活の中、「ひとりきりになれる風呂が唯一の癒し」という人も多いだろう。実は入浴は、リラックスだけでなく、高い免疫力アップ効果も期待できる。「お風呂博士」こと、東京都市大学教授で温泉療法専門医の早坂信哉さんは、正しく入浴すれば、体内の免疫細胞が強くなるほか、増えることもわかっていると話す。

「入浴で体を温めることで増強する『ナチュラルキラー細胞(以下NK細胞)』は、ウイルスや菌などの異物が体内に侵入すると率先して攻撃する“防衛隊長”的な存在。がん治療の分野でも注目されています。

また、湯気でのどや鼻、気管支の粘膜がうるおうことで、ウイルスなどの異物を体内から追い出す『繊毛細胞』を活性化するほか、唾液に含まれる『IgA抗体』という物質も増える」(早坂さん・以下同)

◆40~41℃のお湯に10~15分がポイント

IgA抗体やNK細胞の働きを強める入浴のポイントは、温度と時間にある。

「IgA抗体を増やすには、40~41℃のお湯に10分程度、NK細胞を強化するには15分程度浸かるだけでいい。肩までしっかり浸かって、湯気を鼻から吸って、口から吐くことを意識して。NK細胞は、体が温まって『ヒートショックプロテイン』という物質が増えることで強く、多くなる。それには入浴から約2日間ほどかかるので、週に2回くらいは15分間の入浴を心がけてください」

入浴による温熱効果、湿潤効果が免疫力を上げるのは間違いないが、「温まるほど免疫力が上がるのね」と、勘違いしてはいけない。熱々のお湯に長時間入るのは禁物だ。

「41℃までなら免疫力を上げますが、42℃以上の熱いお湯に浸かると、かえって免疫力は抑制されます。高齢者は皮膚の感覚が鈍くなるので熱いお湯を好みがちですが、免疫力のためには、自分の感覚よりも給湯器に表示される温度に従ってください。長時間浸かる必要もありません。10~15分間の全身浴で体は充分温まります。それ以上浸かっていてものぼせるだけ」

温まりすぎは逆効果だが、「カラスの行水」では、入浴の健康効果はほとんど得られないと考えていい。

シャワーや半身浴で免疫力を上げられるのか?

顔にシャワーを浴びる外国人女性

シャワーだけで済ませる時には温度を1℃上げて(写真/アフロ)

「シャワーだけでは、たとえ温度を41℃に設定していたとしても、お湯がシャワーヘッドから出て体に触れるまでの間に冷めてしまう。これでは体が温まりません。湯気も少ないので、IgA抗体を増やす効果も期待できない。どうしてもお湯に浸かれないときは、少しでも温熱効果を高めるため、シャワーの水温を42℃くらいの高めの温度に設定するといいでしょう」

湯船に半分くらいの熱いお湯を張って長時間浸かる半身浴も、免疫力を上げる効果は低い。

◆半身浴のメリットはほとんどない

「半身浴は心臓に水圧がかからないため、心臓に疾患のある人であれば適した入浴法です。しかし、健康な人であれば、半身浴で得られるメリットはほとんどない。免疫力を上げたいなら、しっかり肩まで浸かること」

暑くなるとシャワーだけで済ませたい日もあるが、この夏からは湯船にしっかり浸かって体を温めた方がよさそうだ。

入浴剤の効果、選び方

入浴剤

写真/ゲッティイメージズ

そのぶん汗をかくので、水分補給も忘れずに行いたい。

「1回の入浴で、だいたい800ml 近く脱水するため、入浴の前後にコップ1~2杯ずつくらいの水分を摂っておくこと。ベストは常温ですが、暑い季節は冷たいものでも構いません」

ただし、アルコールは利尿作用が高いため、水分補給には不向き。どうしても風呂上がりのビールを楽しみたければ、その後に水かお茶を飲んで水分を補うことを忘れずに。

◆炭酸系入浴剤がおすすめの理由

水分補給と同じく欠かせないのが入浴剤だ。夏は風呂上がりの肌がひんやりする冷感タイプのものも多く出回るが、湯船に入れるとシュワシュワと泡が出る「炭酸系入浴剤」の方がよい。固形のもの以外に、顆粒タイプもある。

「炭酸系の入浴剤は、血管を広げる作用があり、さら湯よりも効率よく体を温められます。“〇〇の湯”などと、温泉の名前を冠した商品は、たいていが『硫酸ナトリウム』という温泉成分を含んでいて、これも体を温める効果が高い。よもぎやしょうが、柑橘類などの生薬成分を含んだものも高い温熱効果があります。冷え症の改善をうたっているものも多いですね。

一方で、肌の保湿や美肌効果を押し出している商品は、体を温める作用はあまり期待できません。市販品で充分なので、温熱効果が期待できる入浴剤の中から、自分好みのものを選んで、なるべく毎日使うようにしてください」

入浴でリラックスできれば、睡眠の質を高めることにもつながる。

「睡眠の質を上げるには、布団に入る90分前までに入浴を済ませておくのが理想です。入浴によって上がった体温が下がることで、自然な眠気が訪れます」

まとめ「最強の入浴」7か条

最後に、これまで解説してきた入浴法の7つのポイントについてまとめて紹介する。

●入浴の前後に1~2杯ずつ水分補給
●湯船に浸かり、湯温は40~41℃に設定
●シャワーの日は42℃に設定する
●入浴剤を入れる(炭酸系、温泉系、生薬系)
●10~15分間、肩まで浸かる
●湯気を鼻から吸って口から吐く
●寝る90分前までに入浴を終える

※女性セブン2020年6月4日号

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