超ラク!睡眠ダイエットの方法|寝るだけで痩せる!?食事など効果UPのやり方

枕に頭を乗せ、横を向いて寝ている女性

写真/アフロ

過剰なカロリー制限、定期的な運動、こまめに食事内容を記録する―面倒なうえにつらいこれまでのダイエット法はもう古い。最新研究に基づいた、毎日の睡眠を少し変えるだけで劇的にやせるメソッドを一挙公開。“果報は寝て待て”の時代がやってきた!

前日の疲れがたたってこっくり、朝が早くてついウトウト…私たちにとって電車で居眠りする姿は珍しくないが、急増する外国人観光客からは奇異な光景に映るという。わが国の治安のよさの象徴であることは間違いないが、居眠りの大きな要因は、睡眠時間の少なさにあるようだ。

実際、経済協力開発機構(OECD)が2016年に発表した国際比較によれば、日本人の睡眠時間は加盟国の中で最下位。加盟国の平均睡眠時間が8時間25分のところ、日本人は7時間22分にとどまった。さらに近年、睡眠時間はどんどん減少していく傾向にある。

「睡眠不足だと太る」という研究結果

睡眠不足は肌荒れやイライラ、判断ミスを招くなど悪いことずくめ。だが、「肥満」に直結することはあまり知られていない。ダイエット・コレステロール外来の専任医師として、多くの患者をスリム体形に導いてきた工藤内科副院長の工藤孝文さんは「起きて活動している時だけカロリーを消費すると思っている人が多いが、それは大きな間違い」と断言する。

「睡眠時も脳は呼吸や消化といった生命活動を行っており、カロリーは消費される。しかも最新の研究によれば睡眠時と活動時の代謝量は、ほぼ同じだというのです」

さらに、工藤さんはこんな衝撃的な研究結果を明かす。

「アメリカのコロンビア大学が約8000人を対象に行った調査によれば、睡眠時間が4時間以下の人たちは、7~9時間眠っている人たちに比べ、肥満傾向がみられる人が1.7倍もいたというデータがあります。しかし、裏を返せば、質のいい睡眠さえとれれば肥満は解消できるということ。私の患者さんでも、睡眠を改善しただけで、2か月で5kgやせたというケースはよくあります」(工藤さん・以下同)

睡眠不足だと肥満になる理由とは?

体重計に乗った足

写真/アフロ

なぜ眠らないと太るのか。

工藤さんは、「グレリン」と「レプチン」という2つのホルモンからそのメカニズムを説明する。

「グレリンは食欲を増進させる働きをもつホルモンで、睡眠不足になると過剰に分泌される“ダイエットの敵”。別名“空腹ホルモン”とか“飢餓ホルモン”とも呼ばれ、睡眠不足時にドカ食いしてしまうのはこの物質によるところが大きい。グレリンが分泌されている間は栄養を充分に摂って、お腹がいっぱいのはずなのに、脳が空腹を感じていくら食べても満たされない状態が続きます」

「レプチン」はその逆で満腹を感じさせるホルモンだ。

「脂肪細胞から分泌されるホルモンで、脳内の摂食中枢に作用し、食欲をコントロールしてくれる。つまりダイエットの“味方”ですが、睡眠をとらないと減少してしまう。良質な睡眠をとることで、“敵”であるグレリンの分泌が抑えられ、“味方”のレプチンが分泌されるようになるのです」

睡眠時の代謝量は起きている時と変わらない!?

運動生理学に精通したダイエットの専門家も同じ見方だ。「7時間の睡眠は、60分のジョギングのカロリー消費量に匹敵する」と言うのは、日本ダイエット協会会長の戸田晴実さん。

「アメリカスポーツ医学会が定めた運動強度を表す『METS』という単位がある。例えば、ジョギングは7で、普通に歩くのは3。気になる睡眠は0.9になっています。METSに体重(kg)と実施時間を掛けると、消費カロリーを算出できる。たとえば体重55kgの女性で計算すると1時間のジョギングは385kcalですが、7時間の睡眠は346kcalとなり、ほぼ同等の運動強度だといえます」

わざわざ走りにいくより、ゆっくりと眠る方が効率的、というわけだ。ただし、ただやみくもに眠ればやせられるわけではない。ここからは、よりやせやすい睡眠法を検証していく。

痩せる睡眠のコツ、「3・3・7睡眠法」とは?

さとうヘルスクリニック院長で、これまで3万人以上の肥満治療に携わった肥満外来専門医の左藤桂子さんは、“3・3・7睡眠法”を提唱する。

「3・3・7の意味は“はじめの3時間はぐっすり眠る“ “夜中の3時には熟睡している” “7時間の睡眠をとる” の3か条をまとめたものです。眠りはじめる最初の3時間に深い睡眠をとると脂肪燃焼を促したり筋肉を作ったりする“成長ホルモン”が分泌されやすくなる、夜中の3時は成長ホルモンが特に多く分泌しやすい“ゴールデンタイム”である、そして7時間の睡眠が最も体によく、BMI値が低いという研究結果がある。これらに気をつけて眠るだけで、ぐっとやせやすくなるのです」

ちなみにBMIとは体重と身長から算出される肥満度を表す指数で、22が標準値。これより数字が小さくなるとやせ型、大きくなると太り気味ということになる。

寝室の「睡眠環境」の作り方

写真/GettyImages

脂肪が効率よく燃焼する深くて質の高い眠りを実現するためには、時間と同じくらい「睡眠環境」も重要だ。左藤さんが続ける。

「光、音、空気の3つに気を配ってほしい。特に重要なのは空気です。花粉症や風邪の時によく眠れないのと同様、寝室にほこりがたまっていると無意識に吸い込んでしまい深く眠れない。なぜなら粘膜が“戦闘モード”に入るから。つまり掃除は重要で、特に布団で眠る場合は、こまめに掃除機をかけましょう。できれば空気清浄機も活用してください」

インテリアの色は「ベージュか寒色」

「暖色や黒などを使うのは脳に刺激を与え、緊張モードの神経である交感神経を優位にしてしまうためNG。おすすめはベージュ系や寒色系。それに加え、ラベンダーやカモミールなどお気に入りのアロマオイルをたくのもリラックスモードの副交感神経を優位にさせ、スムーズに入眠できるようになるので効果的です」(工藤さん)

歯磨きは寝る1時間前までに済ませる

さらに、工藤さんは、寝る前にしてはならない“NG行動”についてこう話す。

「寝る直前に歯磨きをする人が多いですが、歯や歯茎への刺激で交感神経が優位になってしまう。就寝1時間前には済ませたいところです」

食事は「朝の牛乳、夜のキムチ」を

牛乳

写真/アフロ

そのほか、食べ物で睡眠の質を上げるという手もある。

「キムチに含まれる乳酸菌は、疲労回復や興奮抑制などの作用により睡眠の質を上げる働きをするGABAを生成します。そのうえ、唐辛子のカプサイシンは体温を上昇させ、発汗を促す効果もあるため、入眠の2~3時間前に食べると寝つきがよくなります」(工藤さん)

牛乳も睡眠と相性がいい。眠気をもたらす「メラトニン」のもととなる「トリプトファン」という物質が含まれているからだという。

「ただし、体内でメラトニンに変換されるのに14~16時間ほどかかります。つまり、牛乳は朝に飲むのが正解です」(工藤さん)

糖質コントロールが痩せる睡眠のポイント

このように良質の睡眠のため、積極的に食品を活用したいところだが、食べすぎは禁物だ。

「特に夕食の糖質量をコントロールすることがダイエットにつながります。食事をすることで上昇した血糖値を入眠までに平常値に戻すことができれば、寝ている間に体の脂肪が燃えやすくなるからです。夕食時に糖質をどれくらい摂取してもいいかを具体的に把握することができる計算式がある。<体重(kg)×1.5METS÷8×(入眠時間-夕食時間)=夕食に適切な糖質量(g)>という式に自分の体重や食事の時間などを当てはめてください。この方程式内に糖質がおさまるような食事法に変えただけで、サイズダウンした人は非常に多く、ある27才の女性は、特に運動などをせずとも2か月で6.3kgの減量に成功しました」(戸田さん・以下同)

夕食の糖分摂取量がわかる「睡眠方程式」

たとえば、夜9時に夕食をとり、12時に寝る55kgの女性の場合、夕食で摂取可能な糖質は約30 gとなる。白米なら小さな茶碗半分程度だ。方程式に従えば、食べる量を大きく減らしたくないなら、夕食を早めに済ませることも1つの手段となる。

糖質量を減らすと聞くと「糖質制限ダイエット」という言葉が思い浮かぶが、糖質を極端に減らすのは危険だ。

「糖質は脳を動かすために必要な唯一の栄養素。完全に食べるのをやめてしまうのはよくない。パスタや米、パンなどでも、最近は低糖質の食品が多く市販されています。これらをうまく活用してほしい」

のむならサプリよりも漢方薬

漢方薬

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糖質を計算し、睡眠環境を整え、万全の状態でベッドに入っても、うまく眠れない時は薬の力を頼ってもいい。

「睡眠のサポートをうたうサプリメントも多く売られていますが、効果がピンキリなのであまりあてにしないこと。内科などで“睡眠が浅くて悩んでいる”と話せば、軽い睡眠薬や漢方を出してもらえるでしょう。特に漢方薬の『加味帰脾湯(かみきひとう)』はリラックス効果もあり、非常によく眠れる。ドラッグストアにも置いてあるので試してみてもいいでしょう。常用しすぎるのはよくありませんが、かたくなに考えて眠れないストレスを抱え続けるより、医師に相談をして」(工藤さん)

痩せる睡眠を作る「頭ほぐし」のやり方

それでも薬は心配、という人には「頭をほぐす」という手もある。

ネット予約は常に満席、キャンセル待ちも合計で46万人にも達する大人気の頭ほぐし専門店「悟空のきもち」のベテランセラピストが、スプーンを使ったとっておきのセルフほぐし法を紹介してくれた。同店でヘッドマイスターとして施術を行う高平円さんが解説する。

「頭皮がこり固まっていたり、むくんでいたりすると血行が悪くなるうえ、筋肉がゆるまずに緊張状態が続きます。そうなると睡眠が浅くなって、疲れがとれなくなってしまいます。また、特にこめかみから耳の上あたりにある側頭部がこっている人は、寝ている間に歯を食いしばるなどして悪夢を見やすくなるとも。寝る直前にぜひ一度、自分で頭をほぐしてみてください」

ちなみに同店は、ほとんどの人が施術開始10分以内に眠ってしまうといい、リピーターも多いそう。凄腕を試してみるのも一案かもしれない。“夢にまで見た”スリム体形、意外と簡単に手に入るかも!?

●疲れ目を解消する“眉ほぐし”

両方の眉頭にスプーンを当てた女性

疲れ目を解消する“眉ほぐし”

眉頭にスプーンを当て、皮膚をスプーンで引き上げ、5秒キープする。その後、眉山、眉尻とスプーンを動かしながら同様の動きを繰り返す。血行がよくなり、疲れ目も改善する。

●筋肉がゆるむ“こめかみほぐし”

両方のこめかみにスプーンを当てた女性

筋肉がゆるむ“こめかみほぐし”

こめかみをほぐすと頭の筋肉がゆるみ、慢性的な頭痛の改善に。こめかみのくぼみにスプーンを当て、皮膚を持ち上げた状態で5秒キープ。その後周辺の皮膚を数回に分けて同様に持ち上げる。

●睡眠の質を上げる“側頭筋ほぐし”

両方の側頭筋にスプーンを当てた女性

睡眠の質を上げる“側頭筋ほぐし”

側頭部がこると睡眠の質が下がる。耳の上にスプーンを当て、皮膚を持ち上げた状態で5秒キープ。その後周辺の皮膚を数回に分けて同様に持ち上げる。髪の毛がすべりやすいので、しっかりスプーンで押さえる。

●血行をよくする“耳ほぐし”

耳の裏側にスプーンを当てた女性

血行をよくする“耳ほぐし”

普段の生活ではあまり動かさない耳に刺激を与えることで、筋肉がゆるみ、血行もよくなる。耳の後ろ側の付け根にスプーンを当て、押しつぶすように付け根を前に倒して5秒キープ。3回繰り返す。

●肩こりを解消する“後頭部ほぐし”

耳の後ろの生え際にスプーンを当てた女性

肩こりを解消する“後頭部ほぐし”

後頭部の筋肉をほぐすと肩こりも改善。まずは髪の生え際あたりにスプーンを当て、軽く上を見上げるようにゆっくり首を後ろに倒す。頭の重みを感じながら5秒キープ。数回に分けて同様の動きをしながら首まで下ろしていく。

撮影/矢口和也

※女性セブン2019年7月11日号

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