糖質制限しないダイエット|太りにくい食事のとり方、食べる順番で痩せられる!?

糖質制限をしなくても、正しく食べることで健康的に美を手に入れられる!?

ノート、りんご、サラダ、フォーク、鉛筆、メジャー、ダンベルが置かれている

写真/アフロ

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「ベジタブル・ファースト」の生みの親で健康医療ジャーナリストの西沢邦浩さん、東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 濱裕宣さん、赤石定典さんの3人がおすすめする、自然な美しさを手に入れられる食事の食べ方とは?

【目次】
糖質制限ダイエットのデメリットは?効果に疑問も
痩せる?糖質制限に変わる「健康を意識した食べ方」
お酢とオイルを活用すれば、しっかり食べても血糖値の急上昇を防ぐ
食べる順番も重要!酢の物や野菜を最初に食べる
いつもの食事に1品目プラス!が「食事の質」を上げる第一歩
食後の血糖値の急上昇を抑えるには、「食べたらすぐ動く」が鉄則!?

糖質制限ダイエットのデメリットは?効果に疑問も

食パンにNGマークがはいっている

写真/アフロ

最近では、日々の食事でも取り入れる人が多い糖質制限ダイエット。「糖質は太る」という考えから、ダイエットの手段として過剰な糖質制限をしている人も。そんな状況を西沢さんは危惧している。

「糖質制限は短期的に体重を落とせるという面ばかりが強調されていることが多いですが、そもそも糖質は人間にとって欠かすことのできない大切な栄養素。極端な糖質制限が長期的な健康リスクをもたらす場合もあります。病気や死亡のリスクが上がるなど、将来の健康に悪影響を及ぼすという研究も多数報告されているのです。また、炭水化物をエサにする腸内細菌のバランスが崩れる危険も。腸内環境の乱れは、心疾患や免疫力の低下に伴う疾患、そしてメンタル関係の不調にいたるまで、全身の病気のリスクを高める可能性を示唆する研究が次々に発表されています。安易な糖質制限や過剰なダイエットはおすすめできません」(西沢さん・以下同)

痩せる?糖質制限に変わる「健康を意識した食べ方」

大麦で炊いたご飯

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糖質制限ではとにかく糖質をとらないことに目が向いてしまいがちだが、本来、大事なのは血糖値のコントロール。食事で血糖値が上がると、糖は筋肉や脂肪細胞などに送られ、血糖値を下げるインスリンというホルモンが出る。インスリンはエネルギーとして使われなかった糖を脂肪として溜め込むプロセスにかかわっているため、「肥満ホルモン」とも呼ばれている。

「インスリンの分泌量を増やすのは、糖質を多く含み血糖値を急上昇させる食事です。そのため、糖質の摂取量を抑えれば太りにくくなるという仕組みです。つまり、糖質制限は血糖値の急上昇を防ぐ手段の1つにすぎず、同じ作用が得られるほかの食事法を取り入れるという選択肢もあるんです」

では、血糖値の急上昇を抑える食事法にはどのようなものがあるのか?

「健康な人なら、白米に大麦や食物繊維を多く含む穀物(炭水化物)を加えたり、さらに可能なら、白米からこうした穀物に置き換えて主食にするという手もあります。また、糖質とほかの食品との組み合わせや食べ方などによっても、急な血糖値の上昇を抑えることができます。好きな食事を無理に我慢すると、ストレスが溜まり、場合によっては過食や拒食といった症状を招くことにもなりかねません。自分が好きな食品やメニューと上手につきあえるコツを見つけ、取り入れていきたいものです」

お酢とオイルを活用すれば、しっかり食べても血糖値の急上昇を防ぐ

酢とオイル

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西沢さんいわく、食品の組み合わせや食べ方も大事になるそう。

「すぐ実践できる方法として、お酢とオイルを上手に食事に取り入れることが挙げられます。お酢、オイルにはともに血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。お酢は、食べたものが胃にとどまる時間を長くする仕組みで、オイルは糖質の吸収をゆっくりにすることで血糖値の上昇を防ぎます」

オイルをかけたサラダ

そんなお酢とオイルを普段の食事に取り入れるための手軽な方法は、サラダ。お酢とオイル、塩を適度に使うだけで、たっぷりの生野菜をおいしく食べられる。サラダを食べるときに気をつけたいのが、オイルの量だが、少量のオイルで満足できるサラダを作る際におすすめなのは「トスティング」と呼ばれる方法だという。

「ボウルの内側にオイルを薄く塗ってのばし、野菜を加えてお酢と塩、こしょうをふります。野菜全体にお酢やオイルがまわるように、ボウルを両手で持って振りながらかき混ぜる。これが『トスティング』です。サラダを食べるとき、上からドレッシングをかけてもなかなか全体にまわらず、使いすぎてしまうこともあります。しかしこの方法なら、お酢もオイルも全体に行き渡り、オイルや調味料のとりすぎを防ぐことができます」

ほかにも、すしめしや血糖値を上げにくい具材(きのこや海藻、豆類、ごぼうなど)を使った炊き込みご飯、オイルで炒めるチャーハンなど、白米ご飯に直接お酢やオイルを使い、血糖値の上昇を緩やかにする方法もある。

オイル

写真/アフロ

また、赤石さんは、魚や肉にお酢を加えて調理すると、身がやわらかくなり、肉や魚のカルシウムを引き出す効果もあると付け加える。

「食べやすくなり、魚や肉の豊富な栄養素を食事からしっかり摂ることにつながります。また、お酢には、肉や魚の骨に含まれるカルシウムを引き出す溶出効果があるので、骨付きの肉や魚をお酢といっしょに煮込むと、骨に含まれるカルシウムが溶け出しやすくなり、カルシウムの摂取量が増えることが期待できます」

食べる順番も重要!酢の物や野菜を最初に食べる

ご飯、サラダ、肉などの定食メニューがテーブルに並ぶ

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お酢やオイルを活用するほかに、血糖値をコントロールするためには、食べる順番も大切になってくる。西沢さんが推奨するのは、「ベジタブル・ファースト」だ。

「まずは食物繊維が豊富な野菜を食べ、肉や魚、豆類などのたんぱく質を含んだおかずや汁もの、最後にご飯などの糖質に進みます。野菜を先に食べると野菜の食物繊維が作用し、あとで食べる糖質を吸収するスピードが穏やかになります。野菜でなくても、海藻や納豆、山いもといったヌルヌル・ネバネバしたものでもいいんですよ。小鉢の野菜や酢の物から始まり、煮物、お魚料理、汁もの、ご飯といった順番に進む会席料理の食べ方はとても理にかなっているわけですね」(西沢さん)

酢の物

写真/アフロ

特にお酢を使い、海藻や野菜もはいった「酢の物」は、最初に食べることがおすすめだそう。

「日本の食卓に昔からのぼる酢の物は、お酢が使われていることはもちろん、わかめやきゅうりといった海藻類や野菜などから食物繊維が摂れ、いかやたこなど魚介類のたんぱく質も摂取できるすばらしい小鉢料理。もっとも日常の食事でこういう極端な食べ方はできないと思うので、最初に一気にご飯をかきこむような食べ方はせず、野菜や酢の物などから箸をつけるようにするということを基本にしていただけばいいと思います」(西沢さん)

いつもの食事に1品目プラス!が「食事の質」を上げる第一歩

食事は必要な栄養素をまんべんなく、バランスよく摂ること、食事の質を上げることが大切だが、濱裕さんと赤石さんは、いつもの食事に1品目プラスすることを提唱している。

「食事の質を上げるというと、ハードルが高く感じますが、難しく考えずに毎日の食事を少しずつ変えていく感覚で十分です。まずは、いつもの食事に1品目をプラスすることから始めてみましょう。シンプルな考え方なのでトライしやすいですよ」(赤石さん)

トマトジュース

しっかり食べて必要な栄養素を摂取するためには何をすべきなのか?

「例えばランチタイム。サンドイッチを選んだら、トマトジュースを1本プラスしてみましょう。トマトには抗酸化作用のあるリコピンや、ビタミン C、カリウムが含まれますから、手軽に効率よく栄養素を補えます。また、コンビニに行ったら、おにぎりだけ選ぶのではなく、お味噌汁やサラダを足してみる。ヨーグルトやチーズを選んでもいいですね」(濱さん)

卵のせ牛丼

赤石さんもこうアドバイスする。

「そば屋さんではざるそばではなく月見そばを選ぶことで、卵1個分のたんぱく質を摂取できます。牛丼屋さんでもどんぶりを1品だけ注文するのではなく、生卵、サラダ、海藻やねぎのはいったみそ汁などを注文してみましょう。1品プラスする足し算の考え方で食事を続けていくと、無理なく自然にさまざまな栄養素を摂取することができ、食事の質もよくなります。逆に、あれを食べないようにしよう、これは避けようといった引き算の考え方をしてしまうと、食事のバランスが崩れやすく、我慢も必要になるので続かないもの。いつもの食事に1品目をプラスする考えのほうが、気軽に続けられるのではないでしょうか」

食後の血糖値の急上昇を抑えるには「食べたらすぐ動く」が鉄則!?

歩いてる人の足元

写真/アフロ

食べ方だけではなく、運動することももちろん大事だ。ただ、運動といっても大げさなことをする必要はないという。

「食後10分間ほどウォーキングをするだけで血糖値上昇が約 20%抑制されるという報告もあります。例えば、昼食をとったら軽く散歩をする、たっぷり食べたら軽く近所を歩くなど、食後はダラダラせず、体を軽く動かすことを意識するといいですよ」(西沢さん)

痩せて美しくなりたいなら、過剰なダイエットや糖質制限をするのではなく、きちんと賢く食べること。食べ方や食べる順番の工夫で、健康的で自然な美しさを手に入れられるはず。今日からさっそく取り入れてみよう!

教えてくれたのはこの人:西沢邦浩さん

西沢邦浩さん

健康医療ジャーナリスト。早稲田大学卒。小学館を経て、1991 年日経 BP 社入社。1998 年『日経ヘルス』創刊と同時に副編集長に着任。2005 年より編集長。同誌を通して「デトックス(解毒)健康法」や「“代謝美人”になる方法」などを提案・発信。2008 年に『日経ヘルス プルミエ』を創刊し、2010 年まで編集長。「ベジタブル・ファースト」の命名・普及、「ヘルシースナッキング」などの市場立ち上げや、各種エビデンス構築、情報発信などにかかわる。2018 年 4 月より日経 BP 総研メディカル・ヘルスラボ客員研究員。ほかに、同志社大学生命医科学部委嘱講師、日本腎臓財団評議員、コンディショニング研究会アドバイザーなどを務める。近著に、『日本人のための科学的に正しい食事術』(三笠書房)。

教えてくれたのはこの人:濱裕宣さん

濱裕宣さん

管理栄養士。東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 課長。給食栄養管理と臨床栄養管理をバランスよく機能させ、患者の立場に立った食生活の向上指導にあたる。『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』(東京慈恵会医科大学附属病院栄養部監修/世界文化社)『その調理、9 割の栄養捨ててます!』(東京慈恵会医科大学附属病院栄養部監修/世界文化社)など多数の健康レシピ本にかかわる。

教えてくれたのはこの人:赤石定典さん

赤石定典さん

管理栄養士。東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 係長。『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』『その調理、9 割の栄養捨ててます!』など、レシピ本のプロジェクトリーダーとして、栄養食指導によって、病態改善・治療・治癒への貢献を目指す。

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