漢方薬でストレスや冷え性を改善!医師がおすすめの3種を紹介

ドラッグストアで手軽に買えるようになった漢方薬。今や国内の医師の約9割が漢方薬を処方しているという調査もあり、2007年度は約1000億円市場だった「医療用漢方製剤」が、2017年度には1500億円を超え、大きく拡大している。より身近に、そしてその効能が近年どんどん明らかになってきている漢方薬だが、何を選んでいいのか悩む人が多いという。そこで漢方薬に詳しい専門医に、選び方のポイントと、医師自らも活用している各症状別「最強の漢方薬」を教えてもらいました!

漢方の効果は科学的に証明されている?

漢方薬の調合台と天秤、そのまわりに原料が並んでいる

写真/アフロ

西洋医学は症状を診るだけでなく、CTやMRIなどの機械を使ったり、血液を分析するなどして診断を行い、病名にもとづいて治療する。そして治療法はすべて、科学的に有効だと証明されているのが特徴だ。

一方漢方は、約2000年前から続く中国の伝統医学をもとに、日本で独自に発展した医学だ。治療に用いる漢方薬は、植物や生物、鉱物などから作られている。病気ではなくても、健康維持や予防のため、誰もがのめる漢方薬。それだけに、これまで治療効果は西洋医学ほどではなく、“民間療法”として捉えられることが多かった。

しかし近年、多数の漢方薬の効果が、西洋医学のように、科学的に証明されるようになった。例えば、アルツハイマー型認知症による、妄想、幻覚、興奮、攻撃性は「抑肝散」で改善されるという報告もある。そのため、西洋医学と漢方を併用する病院も増えてきたという。

「開腹手術後の腸の癒着を防ぐため、『大建中湯』が用いられたり、抗がん剤による吐き気などの副作用は『半夏瀉心湯』で軽減させています」(内科医・工藤孝文さん)

さらに、西洋薬ではなく、あえて漢方を使う医師も増えている。

「西洋薬が対処療法なのに対し、漢方は自然治癒力を高め、体のバランスを整えます。例えば、なんとなく体がだるい、気分がすっきりしないといった症状は、西洋医学では、“異常なし”と診断されることが多いんですが、漢方なら、“治療”できるんです」(工藤さん)

効果的な漢方薬は体のタイプで違う

では、どう漢方薬を選べばいいのか。漢方薬は西洋薬のように、「この症状にはこの薬が効く」という明確な基準がなく、同じような症状でも、体質などによって、服用すべき漢方薬は違う。それだけに自分に合う漢方薬を見つけるのは難しいと、婦人科医の松村圭子さんは言う。

「漢方医は、体形や顔色、肌や舌の状態などを観察し、声の調子や体臭、口臭を確認。患者からの訴えや生活習慣などを聞き、体に直接触れて状態を診ます。これらの情報をもとに、『気・血・水』のバランスが乱れていないかを診察。足りないものがあれば補い、過剰なものは取って整えるのです」(松村さん・以下同)

自分の体に合わない漢方薬を選ばないために、まずは以下の「タイプ別診断」などを参考に、自分の体の状態を知ることから始めよう。

自分は6タイプのうちどれか簡単診断!

人間の体は、「気」「血」「水」の3つの要素で構成されるというのが漢方の考え方。これに不足や滞りがないかを確認しよう。チェック数の多いものがあなたのタイプといえる。

質問に答えて6つに分けた体のタイプを診断する表

続いて、松村さんがおすすめの漢方薬を3つ教えてくれた。

【加味逍遥散(かみしょうようさん)】ストレスからくる不調に

漢方薬は症状だけで処方するものではなく、体力があるかないかなど、その人の体質まで診て処方するので、1種類だけおすすめするのは難しいというが…。

「婦人科の不調に効果が期待できる漢方薬は大きく分けて3つあります。この3つをタイプによって使い分けるのがおすすめです」

特に「加味逍遙散」は、めまい、動悸、頭痛、肩こりなどの症状やイライラなど、ストレスからくる体調不良に効果があり、体力的には、やや虚弱~普通程度の人におすすめだという。

「基本的には、血行をよくして体を温め、上半身の熱を冷ます効果がありますが、大きな特徴としては、精神的ストレスによって症状がコロコロ変わる場合に効果的です。ちょっと前までは、肩こりやイライラがひどかったのに、最近は不眠がひどいなど、いろいろな症状が出ては消えるケースは、ストレスがメンタルに影響を与えていることが多いんです。加味逍遙散は、こういった精神症状に効果があります」

【含まれる生薬】
柴胡(さいこ)、芍薬(しゃくやく)、当帰(とうき)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(白朮)、山梔子(さんしし)、牡丹皮(ぼたんび)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)、薄荷(はっか)

【おすすめのタイプ】
血虚、瘀血、気逆、気滞

【当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)】冷え性で貧血傾向の人に

女性が青白い顔でデスクに向かってこめかみを押さえている

写真/ゲッティイメージズ

「やせていて顔色が青白く、体力がないうえ、体が冷えやすく、貧血やむくみ、めまい、月経の遅れがある。さらに、疲れやすく、手足に力が入らないなどの脱力感があるタイプは、全身を巡って、各器官に栄養を与える『血』が足りていません。こういったタイプの婦人科系の悩みには、当帰芍薬散が効果的です」

生薬の当帰と川芎には強壮作用があり、血行をよくして体を温めてくれる。また、蒼朮(白朮)・茯苓・沢瀉が余分な水分を排出してくれるという。

【含まれる生薬】
芍薬、沢瀉(たくしゃ)、蒼朮(白朮)、茯苓、川芎(せんきゅう)、当帰

【おすすめのタイプ】
血虚、瘀血、水毒

【桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)】冷えのぼせのある「瘀血」タイプに

血が滞る「瘀血」タイプにおすすめの代表的な漢方薬。「瘀血」とは、体力が中程度あり、普段から赤ら顔でのぼせやすいのに足が冷える、お腹が張る、肩こりがあるタイプだ。

「のぼせは、熱が余っているわけではなく、体の熱の分布がアンバランスになった状態。だから、下半身は冷えていることが多いんです。桂枝茯苓丸は血の巡りをよくすることで、そんな熱の偏りを整えてくれます」

【含まれる生薬】
桂皮(けいひ)、芍薬、桃仁(とうにん)、茯苓、牡丹皮

【おすすめのタイプ】
瘀血

※女性セブン2019年3月21日号

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