ビタミンCのサプリメントの選び方|肌にイイなどその効果と働き、おすすめ摂取方法は?

東京都健康長寿医療センターの研究によると、ビタミンCを充分に摂らせたマウスと不足しているマウスでは寿命が4倍も違うという衝撃の事実がわかっている。コラーゲン生成、免疫力の強化、抗ストレスホルモンの分泌、体内の酸化防止、発がん物質の合成の抑制等、さまざまな効果がある最強の物質ビタミンC。真の実力を発揮させるにはどうしたらいいのか――。

ビタミンCと黒板に書かれた周りに含有する野菜や果物などが並んでいる

写真/ゲッティイメージズ

風邪やインフルエンザが例年になく猛威を振るっている。ビタミンCを普段から摂取しておけば風邪をひいたときも症状が軽く、期間も短くて済むことは科学的に証明されつつあり、毎日の摂取を欠かさない人も多いはずだ。

そんなビタミンCは肉や魚などの動物性食品にはほとんど含まれていない。つまり、食事であれば野菜や果物から摂るしかない。もちろん薬やサプリメントで手軽に補うこともできるが、その種類などの動物性食品にはほとんど含まれていない。つまりは非常に多く、数百円のものから1万円を超えるものまで、価格もピンキリ。一体どれを選べばいいのだろう。

酸化防止タイプは体内吸収を阻害

多くの医師や専門家が「サプリメントで栄養素を補給するなら、断然摂るべきなのはビタミンC」と、話す。アンチエイジングに詳しい青山ヒフ科クリニック院長の亀山孝一郎さんもその1人だ。

「ビタミンCは、各種ホルモンの分泌はもちろん、毛細血管、歯、軟骨を正常に保つ働きや、がん、動脈硬化予防に有効です。さらにストレスと闘うのに必要な抗ストレスホルモンのコルチゾールや、美肌成分のコラーゲンを合成する際にも必要。まさに万能選手です」(亀山さん・以下同)

ドラッグストアなどで最近よく見かけるのは、超微細なリン脂質のカプセルに包まれた「リポソーム」型や、「ナノカプセル」型のもの。いずれも、有効成分を吸収しやすくするように、ナノテクノロジーで細粒化したという触れ込みだ。既存の商品とは成分配合が異なることから”じっくり届く””のむ美容点滴”などといったフレーズのもとに発売されているものも多い。これにとどまらず、一口にビタミンCといっても、実はいくつかの種類がある。亀山さんが話す。

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ビタミンCは3種類に分けられる

3種類のサプリメントの錠剤

写真/ゲッティイメージズ

「ビタミンCは、大きく3つの種類で売られています。まずは『アスコルビン酸』。これは野菜や果物にも含まれる天然のビタミンCのこと。続いて『アスコルビン酸誘導体』。こちらは、ビタミンCの分子構造が不安定で壊れやすく酸化しやすいという弱点を補うために合成された化合物。リン酸基をつけて酸化しづらくしています。最後の『リポソーム型』ですが、ビタミンCが胃腸で妨げられないようリン脂質で覆っているものです」

誘導体や、リポソーム型はさまざまな工夫で体内に吸収されやすいように加工されているわけだが、それらは1か月分(30包)で4000~5000円と決して安くない。これらの本当の実力はどうなのだろう。

「『誘導体』はビタミンC摂取を助けるどころか、むしろ阻害してしまっている。なぜなら、体の中の酵素によってリン酸基が外れ、ようやくビタミンCとしての働きができるからです。すぐ口に入れるなら、わざわざ酸化を防ぐリン酸基がついている必要はないのです」

では、リポソームはどうか。

「一部の商品がうたっているような『消化器のバリア機能でビタミンCが届かない』などということはあり得ません。それが本当なら、天然のビタミンCが体に吸収されないということになる。胃腸が相当弱い人なら、穏やかに吸収させることも意味があるかもしれませんが、ほとんどの場合、無意味です」

粉状がベスト。ドリンクなら開けたらすぐにのむ

「ビタミンCは水に溶けると無色透明。リポソームをのんで『尿が透明だから体にしっかり吸収されて、排出されていない』と考えるのは大間違い。尿が黄色くなるのは、大抵のビタミン剤に配合されているビタミンB2の色。尿の色を見てもビタミンCの排出量はわかりません」

つまり、天然の「アスコルビン酸」が含まれた市販薬やサプリであればよく、特別な加工が施されたものを買い求める必要はないということだ。

「いちばん吸収がいいのは粉状のもの、次に錠剤です。ちなみにビタミンC入りの飲料は、アスコルビン酸が酸化しないように酸化防止剤が入っているものもあります。もし入っていなかったら、開封してからすぐにのむ必要があります」

次に、効果的な摂取のタイミングについても考えてみたい。

基本は食前に

「胃が弱い人以外は、食前にのむのがいい。食後だと、食べたものが吸収を妨げて体内に入るのが遅くなります」

市販薬やサプリの場合、一度にどの程度摂ればいいのかも気になるところだ。

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美容目的なら1日1gを3回に分けて

「ビタミンCは血中濃度が高いときに効果を発揮しますが、一度に大量に摂ったとしても、水溶性のため体内にとどまりづらく、すぐに尿として排出されてしまう。シミ・しわ予防などの美容目的であれば、1gを1日3回ほど(1回300mg)に分けて摂ると、効率的に血中濃度が高い状態が続きます」

ストレス対策なら1gを一気にのむ

サプリメントの錠剤とコップを手にした女性がこちらを見ている

写真/ゲッティイメージズ

一方、試験や面接、プレゼンといった緊張を強いられる場面では、ビタミンCのストレス軽減効果に期待したい。和洋女子大学家政学部健康栄養学科准教授の本三保子さんはこうアドバイスする。

「ストレスを軽減したいときは素早くビタミンCの血中濃度を上げることが重要。ビタミンCはストレスを感じると生み出される活性酸素を除去する作用が期待できるからです。

ビタミンC1gを1回でのんだ場合と分けてのんだ場合を比較しました。その結果、1回で一気にのんだ方がストレスによって増加する尿中バイオピリンの量が少なかったのです。ビタミンC1gを1回でのむと摂取後3時間で血中濃度が高かったことから、ストレスがかかるイベントや過度な疲労が予想される前に1gを1回でとり、血中濃度を早期に上昇させるといいでしょう」

また、一度に摂ることでコレステロール値にも変化を与えたと本さんが続ける。

「実験ではコレステロール値も測定したのですが、3回に分けたときより、1回で摂取したときの方が数値が下がりました。ただし、ビタミンCは過剰摂取によって下痢を引き起こすことがあります。1回にのむ量は1gを目安にしてください」

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ビタミンBと一緒に飲むと効果は2~3倍

驚異のビタミンC効果だが、一緒に摂取すると、相乗効果が期待できるものがある。

「ビタミンB2やB3、アミノ酸のグルタオチンと一緒に摂ることでビタミンCの効果が2~3倍に増すのです。さらにビタミンEを摂ると、疲労感を防いでくれるATPという物質が大量に作られます。ニキビを治すためなど、抗酸化作用を期待するなら、ビタミンAとEを併用するといいでしょう」(亀山さん)

ただし、経口避妊薬(ピル)をのんでいる人は、その作用を増強してしまう恐れがあり、ビタミンCとの併用はNG。目的に応じ、のみ方や併用するサプリをじっくり選んで。

※女性セブン2019年3月7日号

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