”第3の脂肪”異所性脂肪を減らすには?4つの「食生活と生活習慣」

健康を害する恐れのある異所性脂肪。皮下脂肪や内臓脂肪に次ぐ”第3の脂肪”として最近、注目を集めている。

太ったのを気にしてお腹を触っている女性

写真/ゲッティイメージズ

異所性脂肪とは本来、脂肪はつかない肝臓やすい臓、心臓、骨格筋などにつく脂肪のこと。「肝臓についた異所性脂肪は、比較的、食生活の改善で減らしやすく、筋肉についたものは運動が効果的です」と、九州大学大学院医学研究院病態制御内科学(第三内科)教授の小川佳宏さんは言う。では、どのようにすればよいのか? 4つのポイントを押さえて実行しよう。

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1. 1日の体重&食生活や行動を把握する

言わずもがなだが、食べ物から摂取するカロリーが、運動などによる消費カロリーを上回ってしまうと体脂肪がたまる。運動不足や食べすぎている自覚は何となくあっても、自分の食生活や行動について把握できていない人が、実は多いのだ。

体重の変化とイベントを記した折れ線グラフ

「”最近、お腹が出てきた”などで、異所性脂肪が気になる人は、毎日決まった時間に体重を測り、折れ線グラフに記録。下にひと言コメントを記入してみることをおすすめします」(小川さん・以下同)

「今日はごほうびでステーキを食べた」「おやつに和菓子を食べた」「風邪で寝込んで運動をしなかった」など、いつもとちょっと違う行動や状態をすべて記録することにより、体重の推移の原因がよくわかり、対策を立てやすくなる。

「食生活を改善するには、食べたものをすべて書き出し、カロリー計算をして食生活をコントロールするのが理想です。しかし、細かく記録しようとすればするほど、途中で挫折する可能性が高いので、体重記録&ひと言コメントがおすすめです」

記録をつけることは、自分の生活全体をモニタリングすることにもつながる。さっそく始めよう。

2. バランスのとれた食生活

糖質は肝臓で脂肪に合成されるので、糖質を控えることはダイエットにつながる。だが、たんぱく質や脂質の摂取が増え、かえって脂肪を増やしてしまう可能性もある。

「何かを制限する食事には一長一短がある。ですから、まずはバランスのよい食事を心がけましょう。理想はご飯、みそ汁、焼き魚などに、野菜の小鉢がついた和定食です。さばやいわしなどの青魚に含まれる脂・オメガ3脂肪酸には、脂肪肝を改善する効果があります。魚が苦手なら、DHAやEPAのサプリメントの利用もいいでしょう。良質な植物性たんぱく質を含む豆腐などの大豆製品もおすすめです」

3. 日常生活での+α運動を

ウオーキングするくびれの美しい女性の後ろ姿

写真/ゲッティイメージズ

脂肪を減らすには、体内に酸素をとりいれ、呼吸を整えて行う有酸素運動が効果的だ。忙しくて運動する時間を作るのが難しい場合、日常生活の中で無理なく体を動かす方法を考えるといい。

「ウオーキングをする時間がなければ、ちょっとした移動の際に歩幅を10cm広げ、体により負荷をかけて歩きましょう。また、下りだけでも階段を使う。食料品の週末まとめ買いをやめ、毎日歩いてスーパーに行く。これだけでもOKです。特別な運動を1週間、1か月と、集中的に行うより、毎日少しずつでいいから体を動かす。これを年単位で続けることが望ましいですね」

4. 時計遺伝子を意識する

人間は、体内時計によって1日をほぼ24時間で生活するようコントロールされている。脂肪酸やコレステロールの合成を活発にし、脂肪細胞にためこむ働きをする時計遺伝子である「BMAL1(ビーマルワン)」は、深夜2時に最も活発になり、午後2時に最も少なくなることが、日本大学薬学部教授の榛葉繁紀さんの研究により判明している。

脂肪を溜めるBML1の増減を折れ線グラフ化したもの

「コレステロールの生合成は、夜寝ている間に行われ、朝起きてからエネルギーとして使用される仕組みになっています。そのため、夜にカロリーの高いものを食べると、昼間よりもコレステロールを多く合成し、脂肪をためこみやすくなるのです」

また、血圧や自律神経にも1日のリズムがあり、このリズムを乱すとホルモンのバランスが崩れやすく、異所性脂肪もたまりやすくなる。

「これらの悪循環を防ぐには、朝日を浴びて1時間以内に朝食をとって、体内時計をリセットし、1日のリズムを整えること。さらに、BMAL1が活発になる夜8時までに夕食をとれば、肥満になりにくい代謝リズムが整います」

逆に、高カロリー食は昼前後に食べれば、脂肪になりにくいともいえる。時計遺伝子を意識して生活することが、異所性脂肪を減らし、蓄積予防の役に立つのだ。

【注意】やせすぎ母の子供は異所性脂肪がたまりやすくなる


妊娠しているのに体重増加を恐れる「やせすぎ妊婦」が問題になっている。日本では約10%の赤ちゃんが2500g未満の低出生体重児として誕生し、その割合は増えている。

以前は「小さく産んで、大きく育てる」などと、お産がラクで出産後も早く元の体形に戻れる体重コントロールが推奨されたが、最近では、生まれた子供に悪影響を及ぼすことがわかってきている。

「妊娠しているのにやせようとすると、胎児に栄養が充分に届きません。栄養がもらえなかった胎児は、不足分をできるだけ多く体に蓄えた方がいいと判断し、栄養をためこみやすい能力を身につけ、生まれてくると考えられています。やせ細ったわが子を見て、親は大きく丈夫な子に育てようと、せっせとミルクを与え、たくさん食べさせようとするでしょう。

けれども、栄養をためこもうとする子にどんどん食べさせれば、太ってしまうのは必至。乳幼児までに脂肪細胞を増やしてしまい、太りやすく、異所性脂肪もためやすい体になってしまいます」

小児肥満になるだけでなく、大人になってから糖尿病や高血圧症などの生活習慣病や、動脈硬化などの発症リスクが高まるという報告もある。

※女性セブン2019年2月28日号

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