冬のかゆさは夜ふかしでも誘発!?服・入浴・食事などで抑える方法

寒いこの季節、暖房が肌から潤いを奪い、皮膚が乾燥状態に。皮膚が乾燥すると異物が体内に入りやすくなり、それがかゆさを引き起こしてしまうため、保湿が重要だ。保湿をしっかりした上で、かゆさの原因となる生活習慣を改善することも大切。日々の生活で取り入れたいかゆさ対策も併せて知っておこう。

腕をかいている女性

写真/アフロ

【衣服】チクチク素材は肌着でカバー

皮膚にチクチクとあたるウールやモヘアは刺激になる。『あいこ皮フ科クリニック』院長の柴亜伊子さんが話す。

「毛糸にラメが入ったものなども、肌への負担になります。これらの服を着る際は、綿やシルク、レーヨン素材など、肌にやさしい肌着をその下に着て、直接触れないようにしましょう」(柴さん・以下同)

グレーの肌着

タグと縫い目をなくした完全無縫製インナー8分袖インナー(2160円/グンゼ)

最近は、縫い目のない無縫製肌着や、タグのない肌着も登場している。また、ショーツにも無縫製のものがあるので、肌を刺激から守るために、これらを選ぶこともかゆみを遠ざけることになる。

【入浴】ゴシゴシ洗わない

乾燥してバリア機能が低下した肌に強い刺激が加わると、さらにかゆさを呼び起こす。

「毎日入浴している場合、体のほとんどの汚れはお湯で洗うだけで落ちます。シャンプーも、香料の強いものは、かぶれの原因になるので避けましょう」

体も髪も毎日洗う必要はなく、特に冬場の乾燥する時期はお湯をかけるだけでよいと、柴さんは言う。

「石けんで洗う場合、香料などが入っていない、純石けんを選ぶのがおすすめです。裏の表示を見て、“石けん素地”と書かれているものなら油脂以外のものは使われていないので安全です。スポンジなどでよく泡立てて、泡で体をなでるようにして洗いましょう」

ボディーソープなどの裏に書かれている表示

【食事】コレステロールを味方につけよう

コレステロールは全身の細胞の膜を作るためにも必要不可欠だ。

「コレステロールは女性ホルモンや炎症を抑える副腎ホルモンを作る材料にもなっており、不足すると栄養状態が悪くなります。また、コレステロールが低いと皮膚の保湿成分、セラミドが作れなくなります」

卵や肉などの動物性たんぱく質はコレステロールが高いからと敬遠するのではなく、卵なら1日2~3個、肉なら両手のひら分くらい摂るとよい。

「コレステロールを下げる薬をのんでいる人は、乾燥肌になりやすいので、保湿は必ずしてください」

【睡眠】夜ふかしはかゆさを誘発する

夜になるとかゆみが増すのは、皮膚のかゆみを呼ぶ化学物質「IL-2」が増えるため。

「副腎ホルモンも夕方以降に低下するため、炎症が起こりやすくなり、かゆみを誘発します。また、メラトニンが深部体温を下げ、眠りやすくしてくれるのですが、夜ふかしをするとメラトニンが減って、深部体温が上がったままでかゆさの原因になります」

寝る前はカモミールなど安眠効果が期待できるハーブティーを飲み、肌にやさしい綿素材のパジャマなどで良質の睡眠をとると、かゆさが軽減される。

かゆさに関する疑問を解消!

しっとりした肌に安心した表情をうかべる女性

(写真/ゲッティイメージズ)

保湿をしっかりし、生活を改善しても解決しないかゆみもある。ここではかゆさが治まらない時の正しい対処法などを紹介します。

●脳が作り出すかゆさがある

かゆさは皮膚の乾燥とともに、脳の働きもかかわっている。

「蚊の音を聞いただけで、かゆいと感じる。これは、蚊の音が中枢神経に伝わり、“蚊に刺されてかゆくなった”という記憶がよみがえるためで、蚊の音を聞いただけでかゆくなってしまうのです。また、目の前でかゆそうにしている人を見ただけで、自分もかゆくなってしまうことがあるのも同様です」

視覚や聴覚が刺激されたことで起こるかゆみは、脳が作り出しているものだと自覚し、絶対にかかないこと。しばらくがまんすればかゆく感じなくなる。

●どうしてもかゆい時の対処法は?

かゆいところを爪でポリポリかいて気持ちがいいのは、無意識にかゆさの原因となっている異物をかき出すことで、追い払おうとしているからだ。

「異物が排除されたらかゆみは治まりますが、その分、皮膚が傷つけられ、余計にダメージが広がります。かくことによって皮膚のバリア機能が低下し、異物が入りやすくなり、炎症がひどくなるので、さらにかゆさを引き起こしてしまいます」

また、体温が上がると、血行がよくなり、かゆさが出やすくなる。

「かゆいと感じたら、その部分を冷やすと治まります。冷たいタオルやペットボトルをあてるだけで充分です。首のまわりやわきの下など太い血管が通っているところを冷やすと、体温が下がり、かゆさが和らぎます」

肩など乾燥する部位に冷却パッドを当てる女性

写真/ゲッティイメージズ

ただし、冷んやりするからといってメントール系のローションや虫刺され用のかゆみ止めは、刺激になるので使用は控えよう。

かゆい時はかくよりたたいてしまう人もいるが、これもNG。皮膚をたたく行為は刺激となって余計なダメージを与え、結果的にかゆさを悪化させてしまう。かゆいと感じたら、服を1枚脱いで体温調整をするのも効果的だ。

●改善が見られない場合は、すぐに皮膚科の受診を

ひどいかゆみを感じるようであれば、自己判断は危険。

「この季節のかゆみに、ステロイドを塗る人がいますが、医師の診断を受けずに勝手に塗り続けるのはおすすめできません。湿疹皮膚炎でもないのに塗り続けると、ステロイド皮膚炎を起こしてしまいます。市販されていますが、使う前に必ず皮膚科を受診しましょう。かゆみとひと言で言っても、ひどい場合、検査が必要になったり、のみ薬で治療することもあるのです」

また、年齢とともに皮膚のバリア機能は低下し、それにともない、かゆさが現れることもある。皮膚がカサカサして、粉をふいたような状態になる皮脂欠乏性湿疹などは中高年になるとなりやすい湿疹だ。保湿クリームだけで対処できないようなら、皮膚科の受診を。

●改善が見られない場合は、内臓の疾患も考えられる

皮膚に目立った異常がないのに、かゆみを感じるのであれば、内臓に異常があるのかもしれない。東洋医学では「皮膚は内臓の鏡」といわれるが、肝硬変や肝炎などの疾患がある場合は体全体にかゆみを伴う。

皮膚に湿疹や炎症など異常がないのにかゆい、眠れないほどのかゆさ、保湿しても改善が見られない、かゆみ止めが効かないなどの場合は、内科を受診しよう。しつこいかゆみに病気が隠れていることもあるのだ。

※女性セブン2019年2月7日号

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