体脂肪が燃えてなくなる『熱トレ』の下半身痩せメソッド、30才以降なら今すぐ実践を!

10代をピークに加齢とともに年々減っていく基礎代謝量…。

『あきらめていた体脂肪がメラメラ燃えてなくなる「熱トレ」』の表紙

「太るのは、代謝が落ちているからしょうがない」とあきらめていた人に朗報! 年齢に関係なく、脂肪の燃えやすい体を作ることは可能だという。そのメソッド『熱トレ』の考案者でスポーツドクターの中村格子さんに、新刊『あきらめていた体脂肪がメラメラ燃えてなくなる「熱トレ」』(PHP研究所)の中から、下半身痩せトレーニングを教えてもらいました。

『熱トレ』の仕組み

「代謝を上げるには、運動をして筋肉をつける、代謝を上げる食材をしっかり摂るという2つのアプローチが必要です」と中村さん。運動不足や食事量が少なくなっていると、落ちやすい代謝はますます落ちてしまう。贅肉が増えてきたからと食事量を減らすのは、筋肉の材料となるたんぱく質が不足して代謝も低下するので逆効果。また、体形の崩れは、体重が増えたからではなく、体がたるんでしまうから。筋肉量が減少し、代謝が落ちることが大きな原因なのだという。

その点『熱トレ』は、運動と食事のアプローチによって、自分で熱(エネルギー)を作り出す「熱産生」を高めて代謝を上げていくトレーニングで、習慣にすれば燃焼効率のよい体になるという。

「筋肉量が落ちると、1日に消費されるエネルギーの約7割を占める基礎代謝量も減り、太りやすくなります。さらに、筋肉が衰えるとその上の脂肪や皮膚がたるむので、体形が崩れてしまうのです。無理のない運動で効率よく筋肉量を増やしていき、脂肪が燃えやすい体を作ることができるのが熱トレです。馬力もアップするので疲れにくくなり、元気に動くことができる体にもなります」(中村さん・以下同)

『熱トレ』には、『ゆる熱トレ』『じわ熱トレ』『スゴ熱トレ』という3つの順序がある。

【ステップ1】ストレッチ要素のある『ゆる熱トレ』で関節や筋肉のゆがみを改善し、運動しやすい体を作る。

【ステップ2】軽い負荷をかけて筋肉量を増やす『じわ熱トレ』を加える。

【ステップ3】運動に慣れてきたらより強めの負荷をかけて筋肉量を増やし、同時に運動能力も高める『スゴ熱トレ』をさらに加える。

最大筋力より強めの負荷をかけないと筋肉量は増えないが、運動不足の人や筋肉量が低下している人は、筋肉や関節が硬くなって可動域も狭くなっていることが多いため、いきなり大きな負荷がかかる運動をしても、体がスムーズに動かせない。そのため、まずは硬くなった筋肉や関節を柔らかく、動かしやすくするところからスタート。運動に慣れたら、徐々に負荷を上げていく。

この『熱トレ』をしていくとき、注意したいのが「姿勢」と「呼吸」。どちらも密接につながり、ともに重要なのだという。

悪い姿勢は「体形の崩れ」「代謝低下」を招く

まず最初に、姿勢を整えることが重要。背中を丸めて頭を突き出したり、骨盤を後ろに倒した悪い姿勢をしたり、関節の位置がずれて体重が偏ってかかってしまうと、筋肉も偏って使われ、アンバランスな筋肉がついてしまう。すると一部の関節や筋肉、軟骨に負担をかけ、こりや痛みを生じる。この状態で運動をすると、ますます関節や軟骨に負担をかけ、筋肉は偏って鍛えられて体形も崩れてしまう。

「人間は重力にあらがって姿勢を保つために筋肉を使っています。姿勢を正しくするだけで軽いトレーニングになって自然に鍛えられる一方、姿勢が悪いと筋肉は衰え、姿勢が崩れてしまうのです。体の表面は、1枚のボディースーツを着ているようにひと続きの皮膚や筋膜でつながっていて、筋肉が偏ってつくと筋膜も偏った状態になります。『ゆる熱トレ』は筋膜のアンバランスも改善し、『じわ熱トレ』『スゴ熱トレ』と進めていくことで代謝が上がり、筋肉が均等について、動きにムダがなくなるので疲れにくい体になります。さらに痛みやこりを予防し、ボディーラインが整う効果が期待できるのです」

トレーニングを始める前に覚える正しい姿勢

正しい姿勢を正面と横から見た写真

【正面向き】脚を閉じたとき、左右の太ももの付け根、ひざ、ふくらはぎ、くるぶしがつく。左右の肩の高さ、左右の骨盤の高さがそろっている。鼻の中央、あごの中央、おへそが一直線上にある。【横向き】骨盤がまっすぐに立っている。耳、肩、大転子(股関節外側の一番出っ張っている部分)、くるぶしの少し前が一直線上にある。

深い呼吸が代謝アップ&副交感神経を整える

呼吸をするときに動く胸郭(首と腹部の間の胸椎・胸骨・肋骨からなる骨)の動きが悪くなると、その上下にある首や腰を動かしてカバーする代償動作が生じ、過度に負荷がかかってしまう。すると首や肩のこり、腰痛につながる。

「長時間のデスクワークやスマホを見るときの猫背姿勢は、どうしても浅い呼吸になって胸郭の動きが悪くなります。すると、胸郭に連動する横隔膜が硬くなり、十分な酸素を取り込めなくなるので代謝が落ち、熱産生の悪い体になってしまいます。この横隔膜や胸郭の動きをよくするために、『熱トレ』では必ず深い呼吸をしてください。代謝が上がるだけでなく、自律神経の副交感神経も整います」

朝起きたときに中村さんがおすすめしている呼吸法の1つをご紹介。朝起きて、酸素をたっぷり取り込むと、代謝が上がってスムーズに1日の活動を始められる。胸郭をよく動かすことは、腰痛や首・肩のこりの予防にもなるという。

■朝の呼吸「胸郭を広げる呼吸」【自分のペースで5~6回】

足は股関節幅。手を肋骨に当てる。吸ったとき胸郭が前後左右に広がるのをチェック

足は股関節幅。手を肋骨に当てる。吸ったとき胸郭が前後左右に広がるのをチェック

【1】左右の手を肋骨に当てる。鼻から息を吸いながら、肺に空気をたくさん取り込み、胸郭が前後左右に広がるのを確認。

左右の手を肋骨に当て、息を吐き肋骨がしぼんだ立ち姿

息を吐く。胸郭が縮むのをチェック

【2】口から息をゆっくりと吐き、胸郭が縮むのを確認。

夜、寝る前には、副交感神経を優位にして睡眠の質が向上する「寝て行う呼吸法」を。呼吸は、吐くことを意識しながら行って。

■夜の呼吸「寝て行う呼吸」 反り腰の改善に効果的【自分のペースでゆっくり5~6回】

仰向けになって腕をまっすぐ上に伸ばした姿

息を吐く。腕を頭のほうに伸ばす

【1】仰向けになって、鼻から息を吸って、口から吐きながら、腕をまっすぐ頭のほうに伸ばす。

寝た状態で腕をまっすぐ体の前に伸ばし、前へならえのポーズをしている

息を吸う。腕を体の前にのばす

【2】息を吸って、腕をまっすぐ体の前に伸ばし、前へならえのポーズをする。次に、息を吐きながら【1】のポーズに戻る。

朝・夜のゆる熱トレーニング

姿勢と呼吸法を覚えたら、いざ実践! 運動を継続できず挫折してしまう人は多いけれど、『熱トレ』は毎日行わなくても大丈夫。週3回ほどが効果的だという。筋肉は、筋トレを行うことで破壊され、その後48~72時間かけて修復されることで増強するため、筋トレ後は、ある程度の休息時間を入れないと筋繊維が破壊されたまま増えていかない。激しい運動もなく、毎日しなくていいので続けやすい。

「体形は、表面を包む皮膚や筋肉などのバランスによって決まります。悪い姿勢を続けると、一方の皮膚や筋肉が縮んで、もう一方は伸びてアンバランスな状態に。こんな状態のまま、いきなり筋肉を鍛えるトレーニングをすると、偏って筋肉がつき、体形のバランスが崩れてしまうばかりか、肩こりや腰痛などを招いてしまいます。そのため、まずはストレッチをして筋肉や筋膜のバランスを整えることが必要なのです」

ストレッチ的な要素が中心の『ゆる熱トレ』は、ゆがんで硬くなった関節を柔らかくして可動域を広げ、筋肉のバランスを整えてくれる。『ゆる熱トレ』には、人間の“体内時計”に合わせて朝向けのものと夜向けのものがあり、朝と夜では体温や血圧、ホルモンなど体の状態が異なるため、時間帯に合った運動をすることが大切。

■朝「ゆる熱トレ」/ハムストリングス伸ばし 【左右各1回】

もも裏を伸ばして、骨盤の傾きを改善する。

仰向けになって左足を上げ、足裏にタオルをひっかけている

足裏にタオルをひっかける

【1】仰向けになって、左足を上げて、左右の手でタオルを持ち、足裏にタオルをひっかける。

仰向けになって左足を上げ、足裏にタオルをひっかけまっすぐに伸ばしている

息を吐く。ひざ裏を伸ばす。太ももに力を入れ、ひざを入れるイメージで。左右各1回。

【2】息を吐きながら、左ももに力を入れて左脚をまっすぐに伸ばす。

■夜「ゆる熱トレ」/背中のストレッチ 【1~4を1回】

背骨をしなやかにして、猫背姿勢を改善する。

うつ伏せになって、両ひじをまげて胸の横に手のひらを置いている

手のひらを胸の横に置く。顔は床から少し浮かせる

【1】うつ伏せになって、両脚をまっすぐに伸ばし、両ひじをまげて、胸の横に手のひらを置く。

うつぶせになり、ひじを伸ばし上体を起こしている

息を吐く。あごを引く。胸元のペンダントを見せるイメージで、みぞおちから上を引き上げる。3呼吸キープ!

【2】息を吐きながら、手のひらで床を押してひじを伸ばし、上体を起こす。

うつぶせになり、ひじを伸ばし上体を起こし、両足のつま先を立てている

つま先を立てる

【3】両足のつま先を立てる。

手をついてお尻を高く引き上げ、三角のポーズをしている

息を吐く。顔は下に向けておへそを見る。手で床を押しながら背中を伸ばす。足は床を押しながら伸ばす。3呼吸キープ!

【4】息を吐きながら、お尻を高く引き上げ、顔は下に向けおへそを見るようにする。

昼のじわ熱トレーニング

『ゆる熱トレ』に慣れ、体のゆがみが整ってきたと感じたら、負荷の軽い『じわ熱トレ』も取り入れていこう。運動が苦手でも大丈夫。負荷は軽くても、効果的に筋肉量を増やし、熱産生の高い体を作る。『じわ熱トレ』では、どこの筋肉を使っているかを意識しながら行うのがポイント。それにより、筋肉量がより増えやすくなるという。

■昼「じわ熱トレ」/基本のランジ 【1と2を交互に5回くり返す。反対側も同様】

下半身全体を鍛えてムダな脂肪を燃やす。

【準備するもの】
・イス(可動式でない、安定感のあるもの)

【意識する筋肉】
股関節まわりの筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、腸腰筋)

スの背に右手を置き左手を腰に当て、右足を前にして足を大きく前後に開いて立つ

左手は腰に。足は前後に大きく開く。鼻から息を吸う

【1】イスの背に右手を置き、左手を腰に当て、右足を前にして足を大きく前後に開いて立つ。

イスに手を置き、まっすぐに保ったまま両ひざを直角に曲げる

ひざを曲げてポーズをとった女性の正面画像

正面から見たときのポーズ。ひざを曲げたとき、前脚のひざが内側に入らないよう、足の中指方向に向ける

【2】息を吐きながら、体が傾かないよう、まっすぐに保ったまま、両ひざを直角に曲げる。次に息を吸いながら【1】に戻る。

■昼「じわ熱トレ」/脚上げ足首エクササイズ 【1と2を交互に10回、3と4を交互に10回くり返す】

脚の筋肉を強化し、引き締まった美脚に。

【意識する筋肉】
太ももの表側の筋肉(大腿四頭筋)

腕は体の横へ。両脚を床と垂直に上げつま先を伸ばした画像

腕は体の横へ。両脚を床と垂直に上げる。つま先を伸ばす。息を吐く

つま先まで脚をまっすぐ伸ばした画像

左右のくるぶしを合わせる

【1】仰向けになって、両脚をそろえてまっすぐ上に伸ばす。息を吸って、吐きながら、つま先をまっすぐに伸ばす。

 

寝そべり脚を伸ばし、つま先を直角に曲げている

足首を直角に曲げる

【2】息を吸って、吐きながら、足首を直角に曲げる。

脚はそろえたままで、足先を外に開いている

脚はそろえたままで、足先を外に開く

【3】息を吸って、吐きながら、脚をそろえたまま、足先を外に開く。

つま先まで伸ばしている足

つま先を外回しで足を閉じる

【4】息を吸って、吐きながら足先を外に大きく回して閉じる。

昼のスゴ熱トレーニング

『じわ熱トレ』もできるようになってきたら、より負荷が高めで筋肉量を増やす効果が高いトレーニング、『スゴ熱トレ』にチャレンジを!

注意してほしいのは、『じわ熱トレ』と『スゴ熱トレ』はどちらも代謝を上げて、交感神経を優位にする効果が高いので、日中に行うこと。家事や仕事をしながら、すき間時間にできるトレーニングが多いのでうまく取り入れてみて。

■昼「スゴ熱トレ」脚曲げ伸ばし腹筋 【5回】

たるんだおなかを引き締めてペタンコに!

【準備するもの】
・イス(可動式でない、安定感のあるもの)

両手で椅子の座面をつかみ、体を少し後傾させて両足をそろえて浮かせている

両手で座面をつかむ。体は少し後傾させる。両足をそろえて浮かせる。息を吐く。

【1】イスに浅く腰かけて、座面を手でつかむ。息を吸って吐きながら両足をそろえて浮かせる。

さらにレベルアップできる人は…

イスに座り、肩脚を伸ばしている

片脚は曲げたまま、もう片脚はまっすぐに伸ばす。息を吐く。

【2】脚は浮かせたまま、息を吸って吐きながら片脚を前にまっすぐに伸ばす。次に伸ばした脚を戻して、同じ要領で反対側の脚を前に伸ばす。

同書では、今回紹介した『熱トレ』以外にも、上半身痩せや肩こり改善、疲労回復などに効果的なたくさんのトレーニングを紹介している。『熱トレ』で痩せ体質ゲットを目指そう!

撮影/藤谷勝志

著者:中村格子さん

なかむら・かくこ。整形外科、医学博士、スポーツドクター。Dr.KAKUKO スポーツクリニック院長。横浜市立大学整形外科客員教授。トップアスリートへの指導・治療の経験をもとに、健やかで美しい体を作るエクササイズを考案。メディア出演や執筆、講演など幅広く活動している。著書に『体のコリがすべて消える 究極のストレッチ』(日経BP社)など多数。

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