これから夏祭りや花火大会のシーズンが本格化! 浴衣を着るチャンスはますます増えてくる。
せっかくなら、おしゃれに、そして痩せて見える着こなしでステキにお出かけしたいもの。そこで、きものスタイリストの森由香利さんに、太って見えないための浴衣の選び方&着こなし術を聞いた。まずは、浴衣の選び方から。
白はNG、濃い地色を選ぶ

紺など濃い目の色を
「浴衣だからと大胆な柄を選びがちですが、柄から選ぶのは間違いです。まず気にしてほしいのは地色です」(森さん、以下同)
洋服に比べて浴衣は袖がついている分、生地の面積が大きくなる。そのため、太って見える地色の浴衣を選んでしまうと、よりおデブに見えてしまうことに。
「夏なので、涼しげに見える白を選びたくなるのですが、白はとにかく膨張して見えます。痩せて見せたければ、濃い地色のものを選ぶのがベストです」
帯合わせで色のメリハリを

浴衣と違う雰囲気の帯を選んだ正解例
帯は地色と同系色の帯を合わせると同じ色の面積が大きくなってしまい、メリハリがなく野暮ったく、太って見えてしまう。
「濃い色やシックな色の浴衣を着て、帯に違う色を入れるのが基本です。ただ、帯と浴衣が同系色でも、帯が無地ではなくグラデーションや柄が入っているなど、帯に何かしら変化がついていて地色と違う印象なら大丈夫です」
柄は横広がりより縦広がりを

縦にラインが入っていることですらっとして見える
「柄選びは、要はバランスの問題。身長の低い方は、あまり大きい柄を選ばないほうがベターです。浴衣は同じ柄の繰り返しなので、身長に対して一つの柄が大きすぎると、相対的に身長が低く見えてしまいます。また、おはしょりや帯で柄が隠れてしまうのも、全体のバランスが悪く見えがちです。そして、最大のポイントは柄の方向です。柄が横に放射状に広がっているものよりも、縦方向に広がっているもののほうが“縦長効果”でほっそり見えるんです」
『森永甘酒』のCMで、板谷由夏が着ている白地にブルーの縦ラインが入っているものがその好例だ。
画期的な新素材を選ぶのもアリ
浴衣は綿を使用したものがほとんどだが、最近では綿麻の混紡や麻だけのもの、さらに東レの『セオ・アルファ』というポリエステルの新素材に注目が集まっている。
「麻素材は涼しいのですが、生地にかなり張りがあります。袖のないワンピースならいいのですが、浴衣は袖の分量が多いので、体全体にかなりボリュームが出てしまいます。その点、セオ・アルファはポリエステルなので、てろんとしていて体にフィットするため、太って見せたくない方にはとてもおすすめ。しかも洗濯機で普通に洗えて、脱水弱めでしわを伸ばしてから干せば、アイロンがけも不要なのでとても楽です」
大手の百貨店や呉服専門店では、ポリエステルとは思えないちょっと高級な雰囲気のものも多いのでチェックしてみて!
襟は“風が通るくらい”に品よく抜く

襟は”少し風が通るくらい”に
「襟を詰めすぎるのも、太って見えます。よく“少し風が通るくらい”というのですが、下品にならない程度に襟を抜くのは、大人っぽくスタイルよく見えます。襟に限らず、浴衣は大人の女性にはちょっとゆったり着てほしいですね。ぽっちゃりの方がキツキツに着ている様子は、かえって暑苦しく見えてしまいます」
“寄せて上げる”ワイヤーブラは×
「浴衣のバストラインをきれいに見せたいと、ワイヤー入りブラジャーで胸を寄せて上げようと考える方が多いのですが、これはNG! 胸のところにボリュームが出過ぎてしまい、太って見えてしまうんです。ブラジャーはしないか、スポーツタイプ、ナイトタイプのものをつけるのがおすすめです」
胸の大きい人がバストラインをきれいに見せたければ、帯の内側に手ぬぐいやハンカチを入れるだけでOK。帯がバストに食い込まず、“痩せ見え”を実現しながらボリュームが出すぎないベストなバストラインになるそうだ。
帯は”後ろ上がり前下がり”が正解

”後ろ上がり前下がり”に着た好例
帯の位置を高くしすぎるのはNG。お尻の部分が“丸出し”になり太って見えるという。
「帯の前がちょっと下がっているほうが痩せて見えます。“後ろ上がり前下がり”という表現をしますが、背面の帯結びが高い位置にあり、脇から帯の前中心に向けて下がってくるように、帯のへそのあたりを持って帯をぐっと下げて前下にちょっとカーブした丸いラインを出したほうが痩せて見えるんです」
ネックレス感覚で帯を飾る
最近は浴衣を着るときも、着物のように帯の真ん中に帯留めや帯締めなどをするスタイルが定着している。
「浴衣の用途は元来湯上がり着や寝巻きなので、外に着ていくには案外生々しいものなんです。その生々しさを消すためにも、小物や髪飾りなどで少しおでかけの要素を増やしてあげると引き締まっていいですね。体の真ん中に横に細い線が入るほうが、メリハリがついて太って見えないというメリットもあります。ネックレスやイヤリング感覚で、帯の上に飾りをつける帯飾りもおすすめですよ」
ヘアスタイルにもひと工夫

こんなゆるふわヘアは◎。ヘアの土台が耳より下にこないように
「ここしばらく“ゆるふわ”ヘアが流行っていますよね。着物や浴衣に限った話ではないのですが、頭の低い位置でゆるふわヘアをやると、太っておばさんっぽく見えるんです。トップはゆるふわでいいのですが、襟足だけはキュッとまとめるといいと思います。ヘアの土台のところが耳より下にこないように、少し上のほうをゴムできゅっと結ぶ感じがいいですね」
浴衣を着るときの気にすべきポイントがわかると、安心して浴衣を楽しむことができる。
「浴衣を何年も着ていなかった方も、一度手持ちのものを引っ張り出してみてください。浴衣は早いサイクルでトレンドがくるわけではないので、新しいものを買わなくても、帯と小物を買い足すだけで、今っぽく楽しむことができますよ」
きものスタイリスト・森由香利さん
Yukari Mori Kimono Studio主宰。広告、雑誌、書籍等を中心に、きもののスタイリング、着付け、監修に加え、きもの講座、着付け教室などを開催。『着物&ゆかたのヘアアレンジ』(主婦の友社刊)を監修。http://yukarimori.com/
【関連する記事をチェック!】
●ダイエット中こそオススメ! 味、量ともに満足感が得られるコンビニアイス5選
●睡眠不足はダイエットの敵!睡眠負債に効く「寝室環境」4つのポイント
●人気タレントほのかの【筋活レポ】飲んだ翌朝は必ずコレ!
●「腸活」のコツは睡眠、寝起きの水、便チェック、階段を使う
●後藤真希さんの【美痩せ習慣】スキンケアは洗顔後から4分で完了「肌には触りすぎない」