ダイエットの失敗は、長続きできないことがその要因として大きい。そんなダイエット中の脳と心にやる気を起こさせるには、言葉の力も必要。
「ダイエットを後押しする言葉の力に気づかされる瞬間が、本当にたくさんあります」というのは、NHKの番組でも話題を呼んだ『計るだけダイエット』の考案者で本『ためしてガッテン』(NHK)ディレクターの北折一さん。
「ダイエットに失敗する理由――それは“続かない”のただ一点。ダイエットは続くかどうかだけ、と割り切っていいと思います」と北折さんは語る。でも、その“続ける”ことが、じつはいちばん難しかったりする。
そんな女性たちを、そっと助けてくれるのが、真実を突いた“共感できる”言葉だ。
「脳的にみて、男性と女性で大きく違うのは、女性は、他者との共感という部分が発達していること。女の子が人形相手に会話ができるのもそのためで、女性の得意分野・共感力を刺激する意味でも、言葉はとても有力なツールになると思うんです」(北折さん)
理論や理屈より、共感できる言葉のほうが、素直に心に響くし、やる気も起きる。もちろん、心が折れそうなときも効果は抜群。「言われてみれば、そうだよね」と共感できれば、きっと今度のダイエットはうまくいくはず! どれでも、何度でもOK。食欲に負けそうなとき、心が折れそうなとき、声に出して読んでみよう。
幸せをつかむのは3か月の「短さ」に期待をかけられる人
短期間でみるみるやせることが成功だと思っていない? もしかして、それで何度もリバウンドを繰り返しているのでは? ダイエットは3か月で3~5kg落とすくらいが理想的なのです。
「え~、3か月もぉ??」と思ったあなた、3か月後を想像してみて。5kgやせた自分と、1週間で5kg減ったけど、元に?っている自分。どちらが成功? どちらが幸せ?
人は1日に2g太る。1日100gずつ減らせば、50倍のスピードで痩せる
1日100gずつ減らす――。これを「1か月もかけて3kgしかやせない」と思えば微々たるものだけど、40才のあなたが20才のときから15kg太ったとす れば、1日平均2gずつ、20年もかけて太った計算。1日100gずつ減らせば、たった5か月で20才の体重に。太ったときの50倍もの速さでやせられるって、すごくない?
食欲には負けて当たり前。相手はプロだもの。食欲には負けて当たり前。じゃ、負けない作戦を考えよう
「スイーツ、スナック菓子、カップ麺…。これらは、食品の専門家が一生懸命作っているもの。負けるのが当たり前です。自分が弱いからダメなんだと考える必要は、まったくないってことです」(北折さん)
負けて当然の相手に勝とうとして挫折。タガが外れてドカ食いするなんて損。要は大負けしなければいいのだ!
よっしゃ、倉庫から出そう!
空腹を感じるときとは、脂肪の倉庫番である脂肪細胞が「いまから脂肪を出して使いますけど、どうします?」と、問い合わせをしている時。じつは、体脂肪を減らす、いちばんのチャンスタイムだ。「よっしゃ、倉庫から出そう!」は “魔法の呪文”。衝動食いにブレーキもかかる。
余分な出費で不健康を購入。やがて高額出費
「体に脂肪がたまると、血管をボロボロにする物質がいくつもつくられ、さまざまな病気を発症することにも。それを治すために、日本では毎日、230億円も使われています」と北折さんも語る。
あなたも治療費を払いたい? そもそも、余分な脂肪をつくる、余分な食べものだってただじゃない。余分な出費がかかっている。
心を鬼にして残す
もったいないことをする感じ、する? でもそれは、残す=捨てる、と考えるから。捨てなきゃいいんです。
「山瀬まみさんが言ってたんですが、『残りものでおいしい料理がつくれると、ものすごい 達成感。自分が優れた人間になったような気がする』って」(北折さん)
残りもの調理の腕を磨けば、残すことも楽しみになりえる。
運動するとお腹が減って、食べちゃうと思ってるでしょ。残念
「これ、悲しい思い込み。ダイエットがうまく進むと、“せっかく運動してるんだから、いま、食べるのはやめよう” “運動したんだから、食べる量も減らそう”なんてことが自然にできるようになります」(北折さん)。
運動は食欲をコントロールするツールと考えれば、やる気も出る。
人間はすごい化学工場。ケーキやまんじゅう、果物からもアブラをつくる
どうしてこんな“工場”が体の中にあるの? って恨んだって仕方ない。人間の体はそうなっているのだから。ただね、このアブラは、材料が余分にあるときしかつくられない。“工場”を可動させないためには、やっぱり、食べ過ぎないのがいちばん!
「ずーっと停滞期」の人はラッキーです。一番大事なことを知った人だから
年齢的には着実に体重が増加していて当然なのに停滞しているってことは、それだけ成功している証拠。今の量を食べてることが停滞期だと発見したってことは、そこから50g減らせばいいことを、正確に見つけられたということ。体重が減らなくなったからといって、落ち込む必要はない。
※女性セブン2014年1月23日号
【関連する記事をチェック!】
●ダイエット成功の鍵!行動や食欲を司る前頭葉をコントロール
●達成しやすい目標を設定!脳をやる気にさせる8つのポイント
●【心理テスト】楽しく脂肪燃焼!あなたにぴったりのスタジオレッスン
●減量のために朝食を抜くのは、絶対NG。ならば何を食べるべき?
●長く走ることでしっかり脂肪燃焼!LSDの必須アイテムと継続するコツ